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元斎宗哲 漆絵 桑名江畔 掛け軸 [掛け軸]

冬がいよいよ始まりました。

寒さを感じ始めた最中に、ふと暖かい日差しを感じることがあるこの季節・・・そういう時期の掛物のご紹介です。

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11代中村宗哲 元斎 筆 漆絵 桑名江畔



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賛 「芦原に 小春の陽射し さしのこり」

桑名といえば、東海道五十三次でも有名な「七里の渡し」の風景です。

東海道では唯一の海上路であり、その名は尾張の熱田神宮と結ぶ渡し舟の航路が七里あったことから由来します。

伊勢国への玄関口でもあり、伊勢国一の鳥居が建立され、伊勢神宮の式年遷宮ごとに内宮の宇治橋外側の鳥居を移して建て変えられております。

十一代中村宗哲 (元斎)大正初頭から昭和期の茶道界にて活躍した千家十職の塗師です。 1899年~1993年 (隠居は1985年)

漆絵、というのは文字通り漆にて描く絵のことで、通常は塗り物に施されるものですが、この作品は絹本に描かれております。

漆という、伸びにくい材料用いながら、墨絵のような味わい深い絵を見事に描ききっております。

その錆絵の風合いが、寒空の中の暖かさをも表現し、まさに賛にあるような「芦原に 小春の陽射し さしのこり」の情景をかもしだしております。

丁度今頃の時節にぴったりの掛け軸です。

十三代宗哲(当代)の極め箱になります。

そして、もう一点の見所に軸先があります。


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永楽保全の手づくねによる赤楽の軸先が添います。

河濱支流印が押されており、洒落掛けとしての存在感を押し上げております。

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同じく、十七代永楽善五郎(当代)の極め箱が底面に添います。

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珍しい出物、です。

※御成約済みです。


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