今月は、なかなかブログを書く時間が無くて・・・更新が少なく、申し訳ございません。


「秋」は、業者間の道具の動きが多く・・・オークションも大会続きなのです。

さらに展示会に挟まれますもので。。。


でも、ピリリと粒揃いが入ることも多いのも、「秋」なのです。


少しづつ、ご紹介して参ります☆


まずは、食器です。






【永楽妙全 紫薬菊葉皿 小】 


 10客 

 惺斎好み 箱


 幅 13.6cm×9.4cm 高さ 4.0cm


 製作年代 大正2(1912)~3(1913)年頃



これ、は永楽の有名な懐石の器の中でも希少なものになります。


了全から製作されてきた、紫交趾釉による懐石の向付のひとつが、「菊の葉形」です。


了全と保全が、紀州偕楽園焼へ招聘されて参加したことにより、この紫交趾が生まれたといわれます。


その後、⇒ 保全 ⇒ 妙全 ⇒ 即全 での製作例がありますが、サイズは「大」か「小皿(醤油皿)」なのです。


クローズアップしてみましょう。















正確には・・・「中」のサイズとなります。


これは、表千家「惺斎宗匠」の好みものとして、リアレンジされたサイズであり、大正2年に10組限定で作られたのです。


『看雲』(惺斎好み物集)にも掲載されております。





向付だけに限定せず、使えるようにしたもので、もちろん向付としても使えるようになっております。

利休形の折敷にて、椀を二つ置いた際に詰めすぎた印象にならない見た目の演出上での寸法というのもあったのでしょう。


なにより、このデザインと凛、とした造形がこのサイズだとさらに引き締まるように感じます。












造形的であり、また単色の落ち着いた紫交趾であることが、お造りなどのお料理の格調を高めてくれます。


種類を盛らずとも、1種にて山なりに格好よく。








これは、箱書きから大正2~3年頃であることがうかがえますので、最初の10個に次いで同年、もしくは翌年に追加で製作依頼されたものと思われます。






これ・・・は、なかなかない希少な「うつわ」なのです☆




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