2月に入りました。

そろそろ・・・各地の梅の開花時期が迫ってきました。


中旬から、下旬でしょうか。




先月、ご紹介しました、香山の紅梅のお茶碗。




香山特有の黒釉のお茶碗で、人気なのです。




梅の花は、古来は日本で”花”といえば・・・”桜”ではなく、”梅”のことを、指しておりました。

それは奈良時代に遣唐使により中国より伝わった、梅の木を庭に加えることが一般化され、”花見”の習慣が生まれたのだそうで。


”桜(さくら)”は、”さ”という言葉が、田んぼの神様を表し、”くら”という言葉が神の居場所を指すことで・・・

田んぼの神様の拠り所という意味から、神聖化されていたのです。

桜の開花状況で、田植えの時期を占うようなこともあったと。


万葉集でも、梅を歌う内容が数多く遺されております。

桜の人気と逆転したのは、遣唐使が廃止された平安時代以降といわれます。


さて、梅のお茶碗のお話に戻りましょう。


”紅梅”は、花言葉で”優美・優雅”とあります。


それに対して、”白梅”は”気品・澄んだ心・厳かな心”を意味します。


どちらも、良い内容ですね。


今回、なんと・・・香山の白梅のお茶碗、しかも初代作品が入りました!






【初代 眞葛香山 乾山意黒釉梅画 茶碗】 

 二代筆 遺作箱


幅 12㎝~12.5㎝ 高さ 7.8㎝



これまで、香山の乾山意の白梅のお茶碗はいくつか扱いましたが、黒釉は初見です。




歪んだ部分を正面にせず、少しずらしてみます。

ここを正面でも良いですね。



裏側です。




見込み部分です。





画像ではわかりにくいのですが、一か所、茶碗の歪み部分を元に、窯変が縦筋に起こってしまってるのが少し残念です。その分、お値段に反映させて頂いて居ります。




高台側、この銘の入れ方は初代後期~二代前期の乾山意の共通部分です。

この時期は、国内需要への完全な転換が済んだ後で、後に千家出入りとなる二代香山がリーダーシップを取って茶陶を製作をしていたと思われます。





初代 白梅 (左) 二代 紅梅 (右) 揃って記念撮影です☆





紅白梅、お揃いで。





箱は、二代筆による初代遺作箱です。 帝室技芸員印もあります。

眞葛窯に遺された作品を、のちに世に出す際のパッケージングです。





どちらも、お勧めです~


※初代作 ご成約済みです。


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