加藤春岱といえば、幕末尾張陶の中でも格別の名工です。

御深井焼にも呼ばれて従事しております。

1802年(享和2年)赤津の御窯屋に生まれで、激動の明治維新を経て1877年(明治10年)まで生きました。

早くから名工と称された。嘉永3年尾張藩主慶勝より春岱の号を賜り、美濃国安八郡今尾に窯を築いた。
天保2年銘の作品が発見されたことにより、春岱の名は嘉永よりも数十年前から使用していたことが裏付けられました。

瀬戸の窯業技術で成し遂げうるあらゆる種類の焼物をこなし、轆轤と成形、デザインに至っては類を見ない、瀬戸近世の名工です。

さて、今回は・・・私自身もなかなか手にしない、高麗写しの名品です。




加藤春岱 三島写 茶碗

幅13.8㎝ 高さ5.8㎝

幕末期


尾張陶器は、徳川家のもつ名品を参考に作られたことから・・・質の高い作品が多く存在します。

また、桃山陶器の名産地を擁した地域であることから、その辺の写しもなかなかです。

しかし、京都は京都で・・・寺や神社に伝わる名器を研究した京焼の陶工たちも高麗モノの写しの抜群なものが登場していたのも、同じ幕末時代です。

さて、この三島茶碗・・・




個人的には京焼にも負けず劣らずのレベルかと思います。

釉薬の具合、象嵌の感じの風合いがたまりません。




見込みの造形も唸らせます。



高台回りの造りも茶陶として申し分なく。




在銘です。




伝世箱です。












先日の夜寒焼と並べてみました☆


※多数のお問い合わせ、誠に有難うございました。

出張から戻りましたところ・・・同日に複数名のお問い合わせがあり、交渉の優先順位が付けられない中、一番早くにご決断頂いた方へご成約とさせていただきました。何卒ご容赦下さいませ。



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