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御深井焼 黒織部 茶碗  祖母懐印 [新入荷]

続きまして、もう1点・・・祖母懐茶碗をご紹介致します。

こちらは、黒織部になります。

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御深井焼 黒織部 茶碗  祖母懐印  19世紀



尾張藩士や陶工による、幕末の尾張国焼では、筒茶碗というのは・・・まぁ、よく見られる形状ではありますが、こと織部焼におきましては、平たい沓茶碗がほとんどになります。

瀬戸黒、はまた別としまして。

そういう点で、いったい稀少なその黒織部の筒茶碗を、いったい徳川家のどのお茶碗を手本としたのでしょうか・・・稀に、御深井焼や、九朗、春岱作品でも写されております。

しかし、伝世している黒織部の筒茶碗というのは、大阪の戸田商店蔵の菊文以外ではあまり見受けられないものです。

そういう意味でも、幕末の尾張焼の黒織部茶碗というのは、また愛玩しがいのある作品となります。

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反対側より。

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祖母懐の土にのみ、発生するといわれる特徴として・・・”こぶ”が産まれる事があります。

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瘤が膨らむ・・・・懐が膨らむ、七福神、などと縁起のよい証ともされ、祖母懐焼の中でも特に珍重されたそうです。

このお茶碗の旧蔵であった、太閤庵秀吉という方はその辺を事細かに・・・書状として遺されておりました。お名前からもかなり思い入れの深い方と推察されます。(^^;

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高台回り。

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こちらも、昨日ご紹介の祖母懐印と同じものです。

尾張徳川家に遺された印です。

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生け花の志野流家元 蜂谷宗意(明治14年3月没)の箱書があります。


銘は”臘雪”(ろうせつ) 

陰暦12月の雪のことを指します。


当店では、過去に御深井焼の黒織部茶碗が1点、加藤春岱の黒織部茶碗が1点、平澤九朗の黒織部茶碗が2点・・・ほど扱いましたが、祖母懐印のものは売り物としてはやっと手に入れることが出来ました。

少し、値は張りますがそれだけのモノでございます。

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