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【仁阿弥道八 茶碗考②】~『道八樂』の魅力~ [幕末京焼]

『道八樂』、は大きく3種に分類して良いでしょう。


まずは、『利休好み写し』


これらは、『写し』を意識するあまり・・・形状にどことなく、道八の力量を制限された感じで、受ける印象は「端正」ではありますが、面白みには欠けるように思えます。


次に、『道八様式』


『樂焼』というキーワードで存分に腕を奮った作品です。

『富岳文』は朧な雪景色のようでもあり、発色も含めて絶品です。

また、『朱釉』の茶碗は・・・近年、あまりに『一入』作品が多すぎるというのが実は『玉水焼』であったものが混入している可能を指摘されており、その朱釉の技法は『一入』の子であった『一元』が一時、本樂にて従事していたからこそ、と云われます。

しかし、仁阿弥もなかなかの発色具合なのです。


三つ目は、『追慕、注文』系統です。


『乾山』を意識した『立鶴絵』や文字入りなどの作品にあたります。



それでは、『道八様式』の『道八樂』をご紹介致します。




仁阿弥道八 黒平茶碗 (5)-1.jpg


【仁阿弥道八 黒 茶碗】


幅   12.1cm

高さ  6.2cm

高台径 4.6cm


製作年代 文政9(1826)~天保13(1842)年頃

箱   共箱




形状も発色も見事なお茶碗です。


反対側もこのように・・・


仁阿弥道八 黒平茶碗 (7)-1.jpg



仁阿弥道八 黒平茶碗 (9)-1.jpg


重量、薄さなど・・・お茶碗としての用に適ったものであります。


仁阿弥道八 黒平茶碗 (10)-1.jpg


高台周りも巧く出来上がっております。


仁阿弥道八 黒平茶碗 (11)-1.jpg


『仁阿』の2文字印です。


仁阿弥道八 黒平茶碗 (1)-1.jpg


仁阿弥道八 黒平茶碗 (4)-1.jpg


共箱です。


仁阿弥道八 黒平茶碗 (2)-1.jpg


大阪、心斎橋の『小大丸』の旧蔵品です。 優品の表流道具類と共に蔵出しされました。

平茶碗、のように見えますが深さもあり・・・蔵の貼り紙には『冬』とも分類されております。


「使う方」の「使い方」、ですね!



『道八樂』の印象は、『吉左衛門樂』に比して・・・やや華奢、であり、またどことなくアーティスティックであります。

千家に直接通じる、『茶陶』窯としての樂家の「造り」との違いがここに出ていると思います。


仁阿弥道八 黒平茶碗 (6)-1.jpg




次は、「高麗系」になります。


※商談中です。


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