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雲鶴青磁 茶碗 [新入荷]

中国で4世紀頃に生まれた青磁は、10~11世紀の北廂時代には完成度の高い作品が生産されるようになりました。

茶席におけるお道具としては、南宋時代の竜泉窯での砧手が、澄んだ格調の高い美術として、対して珠光青磁や人形手という雑青磁といわれるものが侘び道具として重宝されてきました。

その後、韓国へ伝播した青磁は、韓国独自の象篏青磁として別の発展を致しました。

有名なのは雲鶴狂言袴といわれるもので桃山時代より存在します。

その後、どんどん技術が変化していったのか、青磁の色は濁ってきます。

その次が灰色のものになり、三島茶碗へと続きます。

今回の作品は17世紀頃のものと推定します。

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ガラス質の濁った釉調の奥に象篏で施された雲鶴文様が見えます。

この、雲鶴はあくまで・・・雲にも鶴にも見えるということで、当時の朝鮮に於いてはそうとして描かれたものではないかもしれないとこのことです。

唐物に対して高麗物はその雑器とのすれすれの加減と、各地の文化の影響が混じり受けた感じが、日本の茶人にとって侘びと、美意識に合致したところが特徴です。

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少し歪んだ椀形です。 本来は小鉢なのかもしれません。

口に一ヶ所共直しがございます。

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高台に削げがあります。

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時代箱です。

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幅14㎝×12㎝ 高さ8.5㎝


保全や長造の雲鶴青磁写しも好きですが、たまにはこういうのも如何でしょう。



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