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十二代楽吉左衛門 弘入 ノンコウ七種の内 鳳林写茶碗 惺斎箱 [新入荷]

続きまして、楽茶碗のご紹介です。

こちらも、また珍しい作品かつ、みどころ有りです。

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十二代楽吉左衛門 弘入 ノンコウ七種の内 鳳林写茶碗 惺斎箱

弘入はそれまでの数代に比べて大人し目の作品が多く、しかし流儀茶道具としては抜群の出来栄えにより千家書付作品を多数遺しました。


楽弘入 安政4年(1857)~昭和7年(1932)


明治4年(1871)十二代吉左衞門を襲名。大正8年(1919)剃髪隠居して弘入と号す。

弘入は15歳で家督を継ぎましたが、当時は江戸時代の終焉と明治維新という時代の激動期の最中であり、様々な伝統文化も危機に瀕しておりました、特に茶道の衰退もあり苦難の時期を父である11代慶入と乗り越えました。

弘入の作品の特徴は他の楽に比べて全体的にクオリティや作風の安定さが見られます。

技術力はもちろん、弘入本人の精神的な強さというか信念のようなものも感じられます。

丸みをもった温和な作行きのものが多く、その中に独自の篦使いにより造形の魅力を閉じ込めています、赤樂茶碗の色調は変化に富み、軽やかな赤色を呈しているのが特長です。


この作品は、弘入の良さを全て含みながらも、さらに面白いのが、ノンコウ七種の中の『鳳林』の写しであることです。

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ノンコウ七種は、了々斎が大阪の茶人稲垣休叟と協議の末、伝世品より逸什七碗を選び出したのものと伝わります。

『鳳林』は金閣寺鳳林和尚所持であったことから、その名は付けられました。

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反対側より

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見込み

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高台側

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共箱です。

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惺斎箱

大正期の作品で、このサイズでこの出来栄えの弘入作品はなかなかご縁がありませんでした。

書付はありますが、価格は楽茶碗本体のみのものと変わらないお値打ち品で入荷です。


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