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十一代楽 慶入 白楽梅 向付 五客 [食器]

なかなかの、見ごたえのある出来映えの楽の向付です。

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慶入 白楽梅向付 五客


白楽の釉薬です。

白色というのは、磁器ではありがちですが陶器・・それも楽焼では香炉釉ともいわれる貫入もののやや灰がかったものが多めです。

楽では了入や旦入時代にも白楽のものがありますが、古くは・・・光悦作などの茶碗でも見られます。

白色、が故にディティールの印象がぼけがちですが、それが故に元のデザイン性や造形の良さがキモとなります。

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手びねりでの造形から、巧みな箆削りで。

慶入は、楽歴代では、ノンコウ、了入につぐ名工と言われております。

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肉厚は厚くなく・・薄くなくという絶妙な加減で、重量もこれまた軽すぎず重すぎず、です。

この辺は弘入時代の向付とは全く異なります。

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高台まわりの造りも良いですね。



「白梅に明くる夜(よ)ばかりとなりにけり」


与謝野蕪村の句です。

冬も終わり、ほころび始めた白梅の花が・・・闇からしらじらと浮かび上がる夜明けを迎えるころとなりました。

とても情緒のある風景を詠んでます。

この句は芭蕉の辞世の句でありまして、12月の没した芭蕉は亡くなる直前まで年明ける未来を見据えてたということでしょう。


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幕末時代に慶入が込めた、この手わざにどうお料理で対峙するか。

それとも、技巧に対しては素材のみで受け流すか・・・盛る方も楽しめます?




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