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玉栄 海松貝 大棗 鵬雲斎箱 [茶道具]

裏千家出入り職方であります、高木玉栄作の大棗です。

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玉栄は千家流道具のプロデュースで好み物などの製作をしておりました。

この作品は珍しいことに、『一閑張り』になっております。

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一閑張は、和紙を貼った上に漆をかけることで品の良い表現と軽さを実現できる技法で、千家十職のひとりであります飛来一閑が宗旦時代に生み出したものです。

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一閑張に螺鈿と蒔絵で海松貝を描いております。

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他の作家さんでは見られない作品で、洒落ております。

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鵬雲斎の割書がございます。

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箱書です。

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2重箱です。

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海松貝は、和歌に登場するので有名ですが、海松(みる)は、水松とも書きます。

源氏物語には全部で8回登場するようで葵1回、若紫2回、紅葉賀1回、須磨1回、明石1回、絵合1回、澪標1回と色んな場面がございます。

古歌に 「海松刈る海女(あま)」 と詠まれ 海辺の情趣を描いた吉祥文ともいいます。

今の季節には、夏の意匠としてお使い頂ければ良いと思います。



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