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『永樂レアものさん ギャラリー』④ 永樂和全 大河内焼 竹の絵片口茶碗 [新入荷]

今回はさらに、マニアックですよ☆

永樂和全といえば、九谷で焼いたものや、菊谷焼などが知られます。当店でもちょくちょく登場致しますね。

和全の歴史の中で、完全に埋没しており・・・どの資料などでも発見出来ない和全作品が、『大河内焼』です。

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大阪府寝屋川市で和全が製作したお庭焼焼です。


寝屋川の有力豪商であった池村省三が、小楠公(楠木正行=くすのきまさつら)の墓所に墓碑が建てら

れることになったとき、参拝客のみやげ用に陶器の製造を計画しました。

画家の田能村直人の薦めで明治初年に永楽和全を自分の屋敷にまねき、窯をつくりました。

それが『大河内焼』です。

田能村直入による作品も残されております。

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反対側より。

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見込部分。やさしい片口になっております。

本当に、点てやすく飲み易い造りになっており驚きました。

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釉薬も土も、近くだからでしょうか・・・古曽部焼と似ている気がします。

現在、当店では以前入手した大河内焼のうち3点を大阪歴史博物館に寄託しており、昨年に特別コーナーにてご紹介頂きました。


永楽和全は明治9年から明治13年にいたる4年間に「大河内焼」で雅味溢れる作品群を製作しました。しかしながら、高価すぎたので一般には普及せず、窯の経営は成り立ちませんでした。

現在では残念ながら作品の多くは散逸してしまっているようです。

資料類が皆無に近い大河内焼ですが、昔に一度記録されたことがあります。

池村家に保管してあります、大河内焼が寝屋川市史に写真付きできちんと遺されていたのです!

その中に、当作品も掲載されておりました。

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大阪歴史博物館に寄託しております分も、同じく池村氏旧蔵品です。

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箱は後年に大阪陶磁協会の安田さんにより箱書されております。

売り物、としてはほぼ存在しないものです。

マニアックだったでしょう?(^_-)-☆


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