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永楽和全 桜井の水 茶碗 武者小路実岳詠歌写 [新入荷]

続きました、永楽シリーズもこれで最後になります。

この作品は7年前にも同手を当店で取り扱いました。ひさびさの入荷になります。

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永楽和全 桜井の水 茶碗 武者小路実岳詠歌写


和全は晩年、了全以来の居宅があった油小路一条の地を売却し、京都東山の下河原鷲尾町、さらに建仁寺塔頭、正伝院へ居を移し『菊谷窯』を開きました。

明治十五年(1882年)のことです。


菊谷手の作風に、詠み歌を配置しております。

それは前時代の歌人の歌です。

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加気阿可亭 (掛け飽かで)

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具みし堂可世の (汲みし常世の)

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春与利可 (春よりか)

花濃名に寿む (花の名に住む)


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沙くら井の水 (桜井の水)



武者小路実岳 (むしゃのこうじさねおか)の詠み歌です。

実岳は1721年~1760年に生きた公卿であり歌人です。

享保6年10月20日生まれ、武者小路実陰の孫。武者小路公野の子。

左近衛(さこんえの)中将となり、宝暦5年従三位にすすむ。二条派宮廷歌人で、門下から伴蒿蹊(ばんこうけい)や澄月(ちょうげつ)がでた。

宝暦10年8月12日死去。


名は”さねたけ”ともよむ。


桜井の水、とは宝ヶ池近くにある、湧き水の名所です。古くは清少納言の枕草子にも登場します。

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見込み、には桜のつぼみがあしらわれており、抹茶を飲み終わった時に姿を現します。

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共箱

明治21年の作であることがうかがえます。 菊谷焼とは明記されておりませんが、時代、土、釉薬、作風共に合致します。

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サイズ 幅11㎝ 高さ7㎝


粗い胎土にざっくりとした絵付けのものが多く、ある種民藝的もあり・・・・京焼の伝統で様々な

技法・作品をありのままにこなしてきた和全の境地ともいえます。


※売却済みです。
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