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【大橋秋二 瀬戸黒 小筒茶碗】 [おもろいで!幕末尾張陶]

今日、はとても寒いのです・・・。

近畿でも大雪、だとかゆうておりますが、都会(まち)の中はまだその気配は見せず・・・ただ、ただ寒いだけなのです。


2月といえば、筒茶碗。

お雛さんはまだ少し早いですが・・・『ちいさな』筒茶碗をご紹介したくなりましたのです。




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【大橋秋二 瀬戸黒 小筒茶碗】


幅    7.3cm

高さ   8.8cm

高台径  3.8cm


製作年代 江戸時代後期

箱    合わせ箱





・・・・これは、ちっちゃいながらも、とても味わい深い作品なのです。

かなりの、お気に入りです。



関西で知られる、『尾張幕末 三大名工』のひとり・・・『大橋秋二』の作です。


【大橋秋二】

寛永7(1795)~安政4(1857)年

元来、医者とも薬種商であったともいわれ、生来の風流人・茶道・歌道の他に陶芸に入れ込み、京都へ出て陶芸を尾形周平に絵を小島老鉄に学びます。

瀬戸系のみならず、和漢の写し物にも巧みで名工の誉れも高く、尾張徳川家へ14点上納もしているのです。

無欲な為、藩主より陶器師の列へ招かれるが辞する。名利を嫌い45歳で早くも剃髪し入道となる。



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この作品は、『瀬戸黒』です。


『瀬戸』の『黒』で・・・美濃地方のものも昔は瀬戸にひとくくりに分類されていたのです。



この釉薬は、『鉄釉』が熔ける高温帯、およそ1,200℃前後の状態から、作品を外に取り出し・・・水に浸けて一気に急冷すると、釉薬に含まれる鉄分が黒く発色するのです。

これを『引き出し黒』とよび、その他では『黒楽』・『織部黒』・『黒織部』等で使用される技法です。


この・・・たっぷりとした、釉薬がぬるっとした黒光と、するっとした手触りで、手取りが堪りません!


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内側、も非常に・・・いい!


星がまたたき、行く先には渦状が・・・まるで、宇宙でワープに入る様、です。



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反対側より。


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高台脇の形状も、いい!


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銘、は秋二の別号であります『収翁』作、と釘彫りされております。



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小ぶり、で筒、ですので抹茶を点てるのは・・・ちと、苦労致します。

しかし、それ以上に愉しいお茶碗なのです。


茶箱でも、お雛様の趣向の小茶碗でも、良いのですが・・・・抹茶を、何度も点てている内に・・・


(お酒が、実は一番愉しいのではないか?)


という、心の声が聞こえてきます。(^^;



いやいやいや、もうコレクション、で良いのでは無いですか~



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※ご成約済みです。


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