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【永楽保全  Blue&White】② 永楽保全 祥瑞腰捻 酒飲 [永楽保全  Blue&White]

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現在、オンライン業務中のベースですが・・・・

エア展示会? として、【永楽保全  Blue&White】を無観客開催中です。(^^;


こちらの方で、徐々にご紹介していきます。





【永楽保全  Blue&White】


紀州徳川家の御庭焼「偕楽園」に招聘され、その功により「永楽」の名を賜った幕末京焼の名工保全を紹介します。

保全は大綱和尚の世話で了全の養子となり文化14年(1817)に11代善五郎を継承。

三井家や鴻池家との交流で名品に触れる機会を得て、あらゆる写しを高いレベルで作り抜いた希代の名工です。

常に新たな知識を求め、探求しつづけた姿勢と努力は確実に作品から感じ取ることが出来ます。

善五郎襲名直後に既に完成の域にあった染付・祥瑞作品ですが・・・
初期と晩年期の双方を併せてご覧下さい。


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永楽保全 祥瑞腰捻 酒飲


径 6cm 高さ 4cm 

染付銘 大日本永楽造

”保全”箱 

製作年代 弘化4(1847)~嘉永7(1854)頃

 
晩年の保全が再び回帰し、熱意をみせたのが染付・祥瑞です。

その技術の成熟ぶりがこの形状と呉須のレベルからうかがえます。

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内側は澄んだ白に綺麗な発色の呉須で、”柘榴”が描かれております。

画像では判りにくいですが・・・よく目を凝らすと、繊細な轆轤目がうっすらと見えます。


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口縁は輪花口です。


ぐるっと一周してみましょう。

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胴締めで、下部は腰捻となっており、非常に凝っている造りです。


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腰捻部分は、8面に捻じられており、全ての面が異なる意匠となってます。

福寿、漁夫、宝尽し、碁打ち、花に流水、釣人、唐草、人馬


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江戸期は、まだまだ杯形でのお酒の楽しみ方が主流でしたので、現代向けでもあるぐい飲み形の優品はなかなか出てきません。

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高台内に2重枠、”大日本 永楽造”


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保全らしい、伸び伸びした筆書きです。

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形状と発色、申し分なし、です。

古染付、が桃山陶器を意識した、厚手の、轆轤形成でないものを生み出しているのに対し、祥瑞は薄手で上品な作行が特徴です。

形式化と、描き込まれた紋様、丁寧な造り・・・その祥瑞の真髄を見事なまでに写し切った保全の佳品となります。





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藤井香雲堂 JFK お問い合わせ先 


【メール】 fujii-01@xc4.so-net.ne.jp


【お電話】090-8578-5732


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