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【二代 宮川香山(眞葛香山)呉祥瑞写上吉 茶碗】 [宮川香山 眞葛焼]

今日、二度目のファイザーワクチン接種してきました。


頭痛だとか、発熱だとかは未だ現れておりませんが・・・接種一時間後に、猛烈な眠気やその後数時間にわたって欠伸が30回も出たというのは、副反応では無い気がする、腕が背中に回らない夜です。(+_+)


さて、立秋も過ぎて・・・ちょっと、大変な悪天候のせいでもあり、「気温」としては過ごし日々ですが、まだまだ夏であります。

そんなことで、昨日に続き・・「祥瑞」手の作品のご紹介です。



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【二代 宮川香山(眞葛香山)呉祥瑞写上吉 茶碗】


幅    12.1cm

高さ    7.3cm

製作年代 大正後期頃




香山作品では、表記としまして「意」と「写」では意味合いが異なります。


「意」とした場合は、香山のオリジナルの意匠となります。


今回の作品は「写」ですので、本歌が存在するものを香山式でブラッシュアップしたものとなるのです。


この優しいフォルム。


周りを見てみましょう。


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「上吉」と題されているのは祥瑞作品でよくある、丸紋の文字に「上」と「吉」があることからです。


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3月に発見した文献によりますと、二代香山は「茶道具」に関しては職工任せにせず、全て自身の手で製作したとあります。


轆轤についてもかなりのこだわりがあるようで、この茶碗もそのフォルムの端正さもさることながら、重みの加減が秀逸なのです。

近世の京焼の染付・祥瑞とは一線を画する品格を感じます。


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眞葛窯における、染付は自家製の志那呉須を長期間かけて精製した、かなり上質なものを使用致します。

そのことで、生地の薄いブルーと合わさる呉須の発色が抜群となるのです。


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内側、見込みがこのように内はがしになっているのは、染付茶碗が元は香炉の転用から始まったということに因みます。


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高台側です。書き銘です。



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二代香山の頃には抹茶茶道が復権し、茶道具の需要が高まりつつある時期です。

しかし、その頃の日本は外国との戦争の影により、決して平安で景気が良いという訳ではないのです。

もちろん、輸出需要も消失しております。


そんな中、自己のこだわりを持ちつつ国内最大規模の窯を維持すべく奔走した二代宮川香山は、のちに板谷波山と並んで関東陶芸界の重鎮として君臨することとなるのです・・・・。


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      藤井香雲堂
 

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