【永楽和全 染付雲堂手 茶碗】 透月斎箱 而全極め箱 [幕末京焼]
今年初のご紹介です☆
【永楽和全 染付雲堂手 茶碗】
幅 10.8cm
高さ 7.9cm
高台径 5cm
製作年代 幕末~明治初期頃
箱 十一代 藪内透月斎(竹窓紹智)箱 (1865~1942年)
永樂而全極め箱
眼鏡収納外箱 添
京都国立博物館に所蔵されております、永樂保全作の有名な古染付写しの作品があります。
おそらく本歌は『香炉』であったものをお茶碗に見立てたものですが、保全はそれをきちんとした『茶碗』として作りました。
https://syuweb.kyohaku.go.jp/ibmuseum_public/index.php?app=shiryo&mode=detail&data_id=19818
『祥瑞』と違って、ざっくり?とした絵付けが魅力のものです。
やや、薄いブルーがかった生地色なので、こういう絵付けが合います。
『雲堂手』とよばれるだけあって、『雲』と『御堂』の絵付けです。
このお茶碗は先述のように、和全の父である保全の写しなのですが、元の鴻池所蔵のものには理由があるのです。
「利休紀三井寺の香炉を茶碗に用ゆるより始まる」
万治(1658~61)年間より前から大阪の豪商せあった『鴻池家』に所蔵されておりました『紀三井寺』と呼ばれる古染付の有名な香炉が有ります。
地肌・藍色・模様の三拍子が揃った逸品といわれ、利休の手にあったものが徳川家康に入り、一時津田小平次の元を経て・・・再び徳川の所有となったようです。
元和・寛永(1615-44)年間の茶会記にその名が度々記されており世に知られるようになりました。
おそらく、鴻池家に入った後にそれを写すように保全に依頼して製作させてものと推測できます。
内側は本歌が香炉の名残であったことから『無釉』とされます。
轆轤目がきれいに渦巻きます。
内側側面に『河濱支流』印が押印され、特別作品であったことがうかがえます。
高台側です。
『永楽』印もあります。
いい『土見せ』です!
なかなかの造形で、見た目より軽やかに・・・そして、手にしっくりと馴染む感じが驚くほどです☆
元箱は、藪内家十一代家元のものになります。
透月斎の箱のものは、佳品が多いことでも知られます。
『翠雲台蔵品』
先代の永楽善五郎さんであります『而全』の極め箱も新たに造られており、表千家流・裏千家流の方にもお使い安いように仕立てられております。
『紀三井寺』は中心に人物も描かれておりますので、中興名物の雲堂手茶碗である『面影』と呼ばれるものを写したという説もございます。
共箱がありませんので、製作年代を追うのは難しいところですが・・保全作品の写しであることと、晩年の作風からも鑑みて、幕末から明治に代わる辺りまでの作品と思われます。
大変珍しいものですよ☆
※売却済みです。
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【Journal of FUJII KOUNDO】
当ブログは、『藤井香雲堂』の各種インフォメーションをお知らせするものです。
インスタグラムやツイッター、Facebook等のSNS全盛時代ですが・・ブログでしか表現出来ない情報をお届けする為、『敢えて』ブログ形式に拘っております!
お問い合わせはメールもしくはお電話にてご気軽にどうぞ。
fujii-01@xc4.so-net.ne.jp
090-8578-5732 (直通)
【BASE 215】 大阪市浪速区日本橋東2-1-5 大阪南美術会館内
当店の出張営業所です。現在では『岸和田本店』よりこちらを中心に活動しております。
当ブログにてスケジュールをご確認の上、上記より事前に『ご来訪のご連絡』を頂戴致したく存じます。
大変ちいさなギャラリーですので、コロナ禍で有りますことと、おひとりおひとりと、きちんとご対応したいのでアポイントメント制となっております。何卒ご理解の程宜しくお願い申し上げます。
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【永楽和全 染付雲堂手 茶碗】
幅 10.8cm
高さ 7.9cm
高台径 5cm
製作年代 幕末~明治初期頃
箱 十一代 藪内透月斎(竹窓紹智)箱 (1865~1942年)
永樂而全極め箱
眼鏡収納外箱 添
京都国立博物館に所蔵されております、永樂保全作の有名な古染付写しの作品があります。
おそらく本歌は『香炉』であったものをお茶碗に見立てたものですが、保全はそれをきちんとした『茶碗』として作りました。
https://syuweb.kyohaku.go.jp/ibmuseum_public/index.php?app=shiryo&mode=detail&data_id=19818
『祥瑞』と違って、ざっくり?とした絵付けが魅力のものです。
やや、薄いブルーがかった生地色なので、こういう絵付けが合います。
『雲堂手』とよばれるだけあって、『雲』と『御堂』の絵付けです。
このお茶碗は先述のように、和全の父である保全の写しなのですが、元の鴻池所蔵のものには理由があるのです。
「利休紀三井寺の香炉を茶碗に用ゆるより始まる」
万治(1658~61)年間より前から大阪の豪商せあった『鴻池家』に所蔵されておりました『紀三井寺』と呼ばれる古染付の有名な香炉が有ります。
地肌・藍色・模様の三拍子が揃った逸品といわれ、利休の手にあったものが徳川家康に入り、一時津田小平次の元を経て・・・再び徳川の所有となったようです。
元和・寛永(1615-44)年間の茶会記にその名が度々記されており世に知られるようになりました。
おそらく、鴻池家に入った後にそれを写すように保全に依頼して製作させてものと推測できます。
内側は本歌が香炉の名残であったことから『無釉』とされます。
轆轤目がきれいに渦巻きます。
内側側面に『河濱支流』印が押印され、特別作品であったことがうかがえます。
高台側です。
『永楽』印もあります。
いい『土見せ』です!
なかなかの造形で、見た目より軽やかに・・・そして、手にしっくりと馴染む感じが驚くほどです☆
元箱は、藪内家十一代家元のものになります。
透月斎の箱のものは、佳品が多いことでも知られます。
『翠雲台蔵品』
先代の永楽善五郎さんであります『而全』の極め箱も新たに造られており、表千家流・裏千家流の方にもお使い安いように仕立てられております。
『紀三井寺』は中心に人物も描かれておりますので、中興名物の雲堂手茶碗である『面影』と呼ばれるものを写したという説もございます。
共箱がありませんので、製作年代を追うのは難しいところですが・・保全作品の写しであることと、晩年の作風からも鑑みて、幕末から明治に代わる辺りまでの作品と思われます。
大変珍しいものですよ☆
※売却済みです。
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お問い合わせはメールもしくはお電話にてご気軽にどうぞ。
fujii-01@xc4.so-net.ne.jp
090-8578-5732 (直通)
【BASE 215】 大阪市浪速区日本橋東2-1-5 大阪南美術会館内
当店の出張営業所です。現在では『岸和田本店』よりこちらを中心に活動しております。
当ブログにてスケジュールをご確認の上、上記より事前に『ご来訪のご連絡』を頂戴致したく存じます。
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2023-01-13 16:15
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