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【永楽保全 染付鶯鳥 酒飲】 [幕末京焼]

続きまして、保全の酒呑をもう一点ご紹介致します。


こちらは、永楽善五郎展などでもお馴染みの・・・代表的な作品となります。


保全 鶯鳥盃 (5)-1.JPG

【永楽保全 染付鶯鳥 酒飲】


幅    8.1×7.4cm

高さ   4.2cm

高台径  2.2cm

製作年代 弘化4(1847)~嘉永7(1854)年頃

共箱


保全の晩年の境遇は決して良いものでは有りませんでした。

弘化4年に佐野長寛の次男であります『善次郎』を養子に迎え、天保14(1843)年より使用する『善一郎』を別ラインとして立ち上げようとしたことによる諍いが、子『和全』との間に生じ・・・

河濱焼、江戸行き、湖南焼、高槻焼、長等山焼、三井御濱焼など点々とすることになるのです。

しかし、それらは全て保全の『力量』を認めていた各人とのご縁のものであり、保全自身の制作意欲や技術は亡くなるまで衰えることは無かったのです。


そんな、保全の晩年期といえば・・『染付』に尽きると言っても過言では有りません。


保全 鶯鳥盃 (5)-1.JPG

古染付の意匠に倣った、『鶯鳥』です。


保全 鶯鳥盃 (7)-1.JPG


本体は、『梅』を意匠化しており・・・


保全 鶯鳥盃 (6)-1.JPG


かわいい、白磁の鶯が添えられます。


DSC_3228_00001.jpg


本体の染付に対して、白磁とすることにより・・・本来は彩色されていない、鶯の彩りを観る者に感じさせるのです。

保全 鶯鳥盃 (4)-1.JPG

手びねりによる形成で、味わい深い風合いとなっております。


保全 鶯鳥盃 (8)-1.JPG


保全の小印となっており、このタイプは数は多く有りません。

保全 鶯鳥盃 (3)-1.JPG

保全 鶯鳥盃 (1)-1.JPG


共箱となります。紐も当時のものが現存しております。


保全 鶯鳥盃 (7)-1.JPG

彫像作品として、楽しむのも良し☆盃としても良し☆

なのです。

※売却済みです。


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