【十二代正玄・十一代宗哲 朱塗竹輪 蓋置 惺斎好み 二十ノ内】 [茶道具]
今回は、珍しく・・・・竹の塗作品をご紹介致します。
当店も、ようやく『百貨店催事』の呪縛(?)から解放されましたので、『乾燥』による破損事故に恐れることなく、塗物や竹工芸のラインナップに手が出しやすくなりました。(^^;
『竹蓋置』
利休時代に広まったアイテムです。
鎌倉時代頃からの『書院茶』では、『台子』に『皆具』であったので・・・唐銅の蓋置であったわけです。
利休時代にも、『七種』の唐銅蓋置が制定されましたが・・・『武野紹鴎』が水屋で使用していた竹蓋置を元に、寸法を『一寸三分』から『一寸八分』にリメイクし利休が点前で使いだしたことが最初といわれます。
『茶道筌蹄』(さどうせんてい)という文化3(1816)年『啐啄斎』の高弟であった『稲垣休叟』が記した、茶道や道具に関する手引書に、こう記載されております。
『竹青白 紹鴎始なり、節合を切、一寸三分なり。
元水屋の具なりしを、利休一寸八分に改め、
中節と上節とを製して、道安と少庵両人へ贈らる。
上に節あるを少庵に送り、中に節あるを道安取られしなり、是よりして席に用ひ来る。
炉には中節、風炉には上節と定む。』
当初から、炉・風炉の規定があったのかは不明ですが、江戸後期にはそう規定されていたようです。
また、当初は『青竹』で『使い捨て』であったのを油抜きして白竹として経年使用するように変化して、『運び点前』、もしくは『小間』で使用されます。
今回、ご紹介致します作品は『竹』に『塗り』を施した物です。
【十二代正玄・十一代宗哲 朱塗竹輪 蓋置 惺斎好み 二十ノ内】
幅 4.6cm
高さ 5.5cm
製作年代 昭和6(1931)年
箱 共箱 惺斎好み箱
惺斎の『花押』が下書きを元に黒田正玄が彫り入れております。
上から
後ろ側
下から
2重箱です。
『辛未』 昭和6年・・・1931年、惺斎が69歳の時です。
恐らく、『古希』を記念して『好み道具』として20個作られたのでしょう。
十二代 黒田正玄 (久万吉 昭和48年没)の竹の削り出しと彫り、
十一代 中村宗哲(元斎 平成5年没)による朱塗り、の合作となります。
『節無し』ですので、通年お使いいただけます。
竹、そのものを使う竹蓋置よりも、より丁寧な削り出しなどによる『作品性』が生まれ、フォルムも『凛』としたものを感じさせるのです。
昭和60年に刊行された、惺斎の好み物集である『看雲』にも紹介されております。
さらに。
この作品は、『看雲』に掲載されております『現物』でございます!
10年以上前に・・・山陽地方にお納めした物が、この度、蔵より出てまいりました。
これもまた、ご縁です。
以前より価格が3分の1~4分の1程度になってしまいました・・・お値打ちです。
※御成約済みです。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
【Journal of FUJII KOUNDO】
当ブログは、『藤井香雲堂』の各種インフォメーションをお知らせするものです。
インスタグラムやツイッター、Facebook等のSNS全盛時代ですが・・ブログでしか表現出来ない情報をお届けする為、『敢えて』ブログ形式に拘っております!
お問い合わせはメールもしくはお電話にてご気軽にどうぞ。
fujii-01@xc4.so-net.ne.jp
090-8578-5732 (直通)
【BASE 215】 大阪市浪速区日本橋東2-1-5 大阪南美術会館内
当店の出張営業所です。現在では『岸和田本店』よりこちらを中心に活動しております。
当ブログにてスケジュールをご確認の上、上記より事前に『ご来訪のご連絡』を頂戴致したく存じます。
大変ちいさなギャラリーですので、コロナ禍で有りますことと、おひとりおひとりと、きちんとご対応したいのでアポイントメント制となっております。何卒ご理解の程宜しくお願い申し上げます。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
当店も、ようやく『百貨店催事』の呪縛(?)から解放されましたので、『乾燥』による破損事故に恐れることなく、塗物や竹工芸のラインナップに手が出しやすくなりました。(^^;
『竹蓋置』
利休時代に広まったアイテムです。
鎌倉時代頃からの『書院茶』では、『台子』に『皆具』であったので・・・唐銅の蓋置であったわけです。
利休時代にも、『七種』の唐銅蓋置が制定されましたが・・・『武野紹鴎』が水屋で使用していた竹蓋置を元に、寸法を『一寸三分』から『一寸八分』にリメイクし利休が点前で使いだしたことが最初といわれます。
『茶道筌蹄』(さどうせんてい)という文化3(1816)年『啐啄斎』の高弟であった『稲垣休叟』が記した、茶道や道具に関する手引書に、こう記載されております。
『竹青白 紹鴎始なり、節合を切、一寸三分なり。
元水屋の具なりしを、利休一寸八分に改め、
中節と上節とを製して、道安と少庵両人へ贈らる。
上に節あるを少庵に送り、中に節あるを道安取られしなり、是よりして席に用ひ来る。
炉には中節、風炉には上節と定む。』
当初から、炉・風炉の規定があったのかは不明ですが、江戸後期にはそう規定されていたようです。
また、当初は『青竹』で『使い捨て』であったのを油抜きして白竹として経年使用するように変化して、『運び点前』、もしくは『小間』で使用されます。
今回、ご紹介致します作品は『竹』に『塗り』を施した物です。
【十二代正玄・十一代宗哲 朱塗竹輪 蓋置 惺斎好み 二十ノ内】
幅 4.6cm
高さ 5.5cm
製作年代 昭和6(1931)年
箱 共箱 惺斎好み箱
惺斎の『花押』が下書きを元に黒田正玄が彫り入れております。
上から
後ろ側
下から
2重箱です。
『辛未』 昭和6年・・・1931年、惺斎が69歳の時です。
恐らく、『古希』を記念して『好み道具』として20個作られたのでしょう。
十二代 黒田正玄 (久万吉 昭和48年没)の竹の削り出しと彫り、
十一代 中村宗哲(元斎 平成5年没)による朱塗り、の合作となります。
『節無し』ですので、通年お使いいただけます。
竹、そのものを使う竹蓋置よりも、より丁寧な削り出しなどによる『作品性』が生まれ、フォルムも『凛』としたものを感じさせるのです。
昭和60年に刊行された、惺斎の好み物集である『看雲』にも紹介されております。
さらに。
この作品は、『看雲』に掲載されております『現物』でございます!
10年以上前に・・・山陽地方にお納めした物が、この度、蔵より出てまいりました。
これもまた、ご縁です。
以前より価格が3分の1~4分の1程度になってしまいました・・・お値打ちです。
※御成約済みです。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
【Journal of FUJII KOUNDO】
当ブログは、『藤井香雲堂』の各種インフォメーションをお知らせするものです。
インスタグラムやツイッター、Facebook等のSNS全盛時代ですが・・ブログでしか表現出来ない情報をお届けする為、『敢えて』ブログ形式に拘っております!
お問い合わせはメールもしくはお電話にてご気軽にどうぞ。
fujii-01@xc4.so-net.ne.jp
090-8578-5732 (直通)
【BASE 215】 大阪市浪速区日本橋東2-1-5 大阪南美術会館内
当店の出張営業所です。現在では『岸和田本店』よりこちらを中心に活動しております。
当ブログにてスケジュールをご確認の上、上記より事前に『ご来訪のご連絡』を頂戴致したく存じます。
大変ちいさなギャラリーですので、コロナ禍で有りますことと、おひとりおひとりと、きちんとご対応したいのでアポイントメント制となっております。何卒ご理解の程宜しくお願い申し上げます。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
2023-01-24 15:36
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0