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大回り、出張…一日目。 [見聞録]

今朝は、六時半に自宅を出発して…二泊三日の出張に出ました。

まずは、横浜へ。

久しぶり、の眞葛ミュージアムです。

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館長のご厚意で、非開館日に貸し切りで。^^;

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この、企画展も会期があとわずか…ということで。

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ミュージアムは、面積は広くはないのですが密度が濃い展示点数と内容になってます。

個人的にお気に入りをご紹介いたしましょう。

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初代の黄釉と三代の黄釉の競演。

黄釉は、清朝陶磁器のテイストを見事に和の世界に転換させて表現した香山の代表釉薬のひとつです。

国内外で人気があります。

この競演は、太平洋戦争中で需要が無く…逸品を造る機会の少なかった三代時代でも、初代から衰えずに眞葛窯の技術力を維持してたことを現しております。

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この初期眞葛作品の、意匠の取り方。

横線を細いのと、太いのをリズミカルに配置することで、絵付けに新しい表現を生み出してます。

この線紋は、野々村仁清からの影響を感じさせます。

薩摩風に見えて、実は京風。

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もうすぐ絶版になるという、眞葛ミュージアムの図録(作品写真集)の表紙の作品です。

凛と伸び上がった羽根、そして向きを変えて垂直に下に向かおうという躍動感あふれる高浮掘りです。

ただ立体的、という高浮き作品とは違います。

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和室を模したセンター展示場は、希少な初代の掛け軸が三本!に、さらに初代では数の少ない青磁作品群が揃います。

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一般の百貨店や骨董市では今一つ冴えない青磁作品ですが、こういうところでは本領発揮します。

初代の晩年に完成させたのが青磁です。

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メインギャラリーよりいくつかご紹介します。


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これ、が予想外に良かったです。造形的な作り込みと立体的な丸紋に描かれてる絵付けが素晴らしいです。

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側面からも。

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蛙で遊ぶのも初代です。

しかし、出物ではまず見つかりません…当店も一点しか扱えませんでした。

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サントリーでも人気の猫(高浮き)が絵付けでもおんなじような生き生きとした表現です。

小さめの花瓶に閉じ込められた猫が、蝶々を狙いつつ…そなまま花瓶から飛び出していきそうです。

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二代の超大作です。こんな大きなのはマズ無いです。

手塚治虫の火の鳥を彷彿とさせます。辰砂の差し方が品を感じます。

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山本コレクションの特徴のひとつ、狸亭。

他では観られません。

でも、出しすぎ。^^;

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小鳥に餌をあげようと…

高浮きではない、造形モノでも動き、ストーリーがあります。

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お久しぶり、のロウカン蟹さん。

今日はケースの蓋を開けてご対面です。

この蟹さんについては、また近日中におまけ話がございます。

さて、他にも色々と御座いますが…是非直接足を運んでみて下さいませ! 土曜日と日曜日のみの営業です。

さて、続いて…お近くの横浜美術館へ移動。

昨年寄託されました、香山コレクターの先駆けでおられる田邊さんのコレクションが公開されております。

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サントリー、東洋陶磁等巡回した作品たちですね。

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このアップルグリーンのも大きいです。

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磁器が三点と、高浮き掘りが2対展示されております。

時間が無くなってきました…昼食を打ち合わせしながら戴いて…

東京に移動。

近代美術館の香山を見る予定がパスして根津美術館へ。

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お隣で大志会が開催されてますのでお茶人さんで溢れる展観でした。

香合の変遷なども俯瞰でき、濃い内容でした。

本来の使い方をもう一度立ち返っても面白いかと感じました。

そのあとはお客様とのお約束が。

表参道。初めて歩きましたが…賑やかな割にはお店が少ないのは何故?渋谷へ移動しました。(*_*)

さて、もう日も暮れます。次は金沢へ向かわなくてはなりません。

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初めて乗る北陸新幹線は名称がサッパリ。どれが速いのか想像もつきません。^^;

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窓口で教えてもらいましたが、サンダーバードと変わらない本数なのですね…

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九時に金沢へ到着[ぴかぴか(新しい)]

明日、明後日は金沢美術倶楽部の百周年大会です。

どんな出会いがあるでしょうか~

長旅の、初日はこんなところで。
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阿倍野近鉄百貨店 骨董道具屋横丁& 京都正札市(京都美術倶楽部正札会)のお知らせ [見聞録]

先週に、ちらっと・・・近所の岸和田城の桜のつぼみ・・・の写真をご紹介致しました。

お休み、といっても、そうお金も時間もございませんもので。。また今週もぶらっと行ってまいりました。(^^;

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日の当たり、からか先週も早くも咲き始めていた、この桜は既に満開です☆

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お城の門のあたりも。

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天守閣のふもとには、このような別の種類も色鮮やかに。

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来週には、関西一円で満開となるでしょうね。


その頃には、また忙しくなってしまいお花見どころではありません。(-.-)



◎阿倍野ハルカス近鉄百貨店 骨董道具屋横丁

上本町店で、昨年9月迄開催されておりました70回余の歴史のある関西最古の百貨店骨董市が、阿倍野へ場所を移して初開催です。

2018年4月4日(水)~10日(火)

10:00~20:00 (最終日は~17:00)


これは、大変な催事です・・・前夜24時から飾りつけして、翌朝からのスタートで毎日10時間・・・( ;∀;)

近年、身体の衰えを強く感じます私です・・・百貨店催事、最後になるかもしれません。(__)


もうひとつ、初開催の催しです。


◎『京都正札市』


京都美術倶楽部開催の正札会です。

余所の言い方に直しますと・・・「京美正札会」ということです。


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◇ 日時 ◇

平成 三十年 四月 十四日 午前 十時 会場-午後 六時 閉場
平成 三十年 四月 十五日 午前 十時 会場-午後 五時 閉場

※ 二日目閉場時間が異なりますのでご注意ください

2018.4.14 sat 10:00-18:00 / 15 sun 10:00-17:00

◇ 会場 ◇

京都美術倶楽部 茶道具・工芸・骨董・絵画・掛軸
Kyoto Art Club

六〇五ー〇〇六四 京都市東山区新門前通梅本町二六三

Shinmonzendori Umemoto-cho 263,
Higashiyama-ku, Kyoto 6050064

入場無料 お支払いは現金・クレジットカードで
Admission Free. Please Pay by cash or credit card.

たくさんのご来場 心よりお待ち申し上げております。

◇ 掲載情報 ◇
朝日新聞にて 近畿2府4県 掲載 , 掲載予定
眼の目 4月号 掲載
月刊茶道誌 淡交 4月号 掲載
美術品市 4月 展示即売 イベント


あちこちで、催事に出展しております当店ですが。京都という土地での、展示即売に参加するのは初めてになります。

新しい皆様とお逢い出来ますのを楽しみにしております。

他の正札会と同じく、当店以外の商品でもお世話をさせて頂きます。

当日、私をお呼び出し頂けましたら、「売約札」のお渡しや、ご検討中の商品のご説明や、状態のチェック、ご精算等のお手続きをさせて頂きたく思います。

当日の受付で「藤井香雲堂」をお呼び頂くか、直通のお電話「090-8578-5732」をご気軽におかけくださいませ。


両方の催事、皆様のご来訪をお待ち申し上げております。





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初代 清風与平 青華福俵小盂 [新入荷]

久しぶりに、初代清風与平作品が入りました。

初代清風与平といえば・・・

現在、岡山から巡回で、開催中の展観でも大きく取り上げられております。

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先月ご紹介致しました、この展観内容から展示数を減らして開催されております。

京都の方で開催中の方もご紹介申し上げます。(以下 茶道資料館HPより)


平成30年春季特別展

「むしあげ ~岡山に花開いた京の焼物~」


【会   期】
平成30年3月23日(金) ― 5月27日(日)

【開館時間】
午前9時30分~午後4時30分
(入館と呈茶は午後4時まで)

【休 館 日】
月曜日(ただし4月30日は開館)、

5月1日(火)

【入 館 料】
一般1000円、大学生600円、中高生350円、

小学生以下及びメンバーシップ校の方は無料

(入館者には呈茶を行っています ※無料)

【内   容】
 「日本一清楚」とも評される虫明焼。京焼の流れを汲む焼物と言われ、備前焼とともに、岡山を代表する焼物として知られてきました。虫明焼の優れた茶道具が生み出された背景には、岡山藩の筆頭家老、伊木家14代目の当主である三猿斎(忠澄)と裏千家11代家元、玄々斎の交流がありました。三猿斎は虫明の地で茶道具を制作するため、京焼の陶工、初代清風与平と真葛香山を呼び寄せています。
 本展では、岡山で花開いた京都の文化がどのように受け継がれてきたかを、その精華である虫明焼、そしてモデルとなった京焼などの紹介を通じてご覧いただきます。



なかなか見れない内容と、現時点の最新の研究成果があますことなく発揮されております素晴らしい展観ですので、是非足をお運び下さいませ!

では、作品の紹介に戻ります。。。

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初代 清風与平 青華福俵小盂


初代清風といえば、染付です。

享和元年に金沢で生れ、文化12年(1815)に仁阿弥道八に入門。

その後メキメキと技術を上げ、文政11年(1828)に五条坂に開窯して独立。

この頃、京都に於いては染付磁器の精製の技術が確立し、名品が次々と生み出されました。

保全・長造・道八等・・・

清風はその腕を見込まれ、岡山藩家老伊木家に招聘され、虫明焼の創窯に尽力しました。

この頃の数少ない名品が、塩業で有名だった岡山の野崎家に納まっており、今回の虫明展にも展示されております。

また、仁阿弥に同行して讃岐にも赴きました。 その影響からか、仁阿弥作品で有名な讃窯の作と似ている・・・虫明に於いて製作されたとされる初代清風作の雪笹手鉢、が2点現存致します。

さて、作品に話を戻しましょう。

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小盂、となっておりますがサイズ、形状共…充分お茶碗でお使い頂けます。

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見込み、には宝珠が。

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「甲子の日」と染付で書かれております。 これは「いい日」「吉日」という意味を表します。

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共箱も現存致します。

秋の収穫、に因んで・・・また年末や年始にもお使い頂きたい佳品です。

※御成約済み

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ベース、終了。 [ひとりごと。]

3月のベース215、会期終了致しました。

ご来訪戴きました皆様。有り難うございました!

「旧 日本橋ベース」、の時も2回ほど「オテゴロカカク」という企画を致しましたが…ご贔屓の皆様のご期待されてるのは当店ならでは、の珍しい逸品…で、普通のモノでお値ごろ、というのは関心が薄い…という印象を改めて感じました。

この企画、当分封印致します。(^-^;

毎月恒例のお片付け、も無事終了です。

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今月はベース外の、お客様とのお約束が多く…元々の出張に加えて、さらに出張しております。

当blogをご覧いただいております皆様のお陰で、色々とご縁を頂戴しております。

今後とも、どうぞ、ご贔屓に宜しくお願い致します。(^-^)


少し、お休みを挟みまして出張、そして4月初開催の催事が2つ連続で御座います。

また、後日詳細をお伝え致します。


お休みのスタートは、ビルボードライヴ大坂からでした[ぴかぴか(新しい)]

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2018年3月23日(金)のベース営業のお知らせです。 [BASE215]

今月のベースも、残すところ明日のみ、となりました。

明日の営業時間のお知らせです。


10:00~11:40

13:10~17:00

※正午前後、が不在となります。ご注意下さいませ。
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ひとけた、みつけた。風景です。 [BASE215]

ご来場出来ない方よりご要望がございましたので、現在のベース企画『ひとけた、みつけた。』の風景をアップ致します。

作家名と併せてごゆっくり、ご覧下さいませ。( ^^) _旦~~

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和田桐山

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加藤芳右衛門、長岡空権

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鈴木表朔、加藤光右衛門、永樂即全


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永樂和全、宮永東山、加藤春岱、坂尾歩山(珉平焼)、中里重利

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大樋年雄(11代大樋長左衛門)、加藤利昇、永樂即全

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初代香斎、辻石斎、橋本陶正山、前端春斎

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清閑寺祥平、三浦竹泉、寒川栖豊、和田桐山



お問い合わせ先:fuii-01@xc4.so-net.ne.jp
090-8578-5732

まで、ご気軽にどうぞ。
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3月22日(木)のベース営業時間のお知らせです。 [BASE215]

誠に勝手ながら…

明日の正午頃に大美アートフェアの会議が入ってしまいまして…ベースの営業時間の変更がございます。


10時~12時


13時半~17時



要するに、12時~13時半が不在、となります。


ご迷惑をお掛け致しますが、宜しくお願い致します。



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2018年3月11日~21日の新入荷情報です。 [新入荷]

出張から、戻りました。

今回は途中で腰痛になり、大変疲れる旅でした。。。。(+_+)


とりあえず、2018年3月11日~21日の新入荷情報です。


加藤利昇 黄交趾菊唐草向付 6客

般若勘渓 朝鮮風炉 真形釜添 南鐐摘

五代 川端近左 高台寺蒔絵大棗 即中斎書付

大樋年雄(11代大樋) 飴釉中皿 6枚

五代 清水六兵衛 倣仁清翁作扇流し茶碗

二代 眞葛香山 仁清写松竹梅茶碗 光格天皇所持写

大綱和尚 詠歌 横物 水石契久 云々 ※ご成約済み

横井米禽 模萩筆洗茶碗

横井米禽 三島写 鉢

加藤春二 珠光青磁茶碗 ※ご成約済み

伊勢崎満 備前肩衝茶入 三つ入り箱 ※御成約済み

永楽和全 大河内焼竹ノ絵茶碗

望月玉渓 掛け軸 蘆雁之図


お問合せ先

メール fujii-01@xc4.so-net.ne.jp

お電話 090-8578-5732

まで、ご気軽にどうぞ。




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サクラ、はもうすぐ。 [見聞録]

さて、巷では…受験の結果でサクラが咲いたり散ったりやきもきがあったり、今日辺りでは卒業式なんてのも、あちこちで行われてるようで…

皆様、節目の季節ですね。

うちも、来年は大変になりそうですが…とりあえず、今年は予定外の出張がいくつか、で家を空けることが多く…

先日の日曜日は、午前中に仕事を済ませて散歩コースの公園やお城に娘と自転車で散策してみました。

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岸和田城は、桜か綺麗に咲くお堀の回りの情景が人気ですが、まだ少し早いようです。

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一本だけ、咲きかけ?のようなのがありました。

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また、満開の時に来てみたいと思います。


現在、名古屋から京都に出張中です。

明後日の22日と23日は、今月最後のベースです。

少し新入荷を織り混ぜて、最後の『ひとけた、みつけた。』、皆様のご来訪おまちしております。

今回の展示風景の近影をリクエスト頂きましたので、明後日にアップしたいと思います。

勿論、お越しになれない方々のメールでのお問い合わせも受付致しますので、どうぞ宜しくお願い致します。
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神楽岡文山 黄釉柏小皿 二十客 [新入荷]

京都の楽焼陶工で、名工でありながら・・・隠れた存在の神楽岡文山作品をご紹介致します。

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神楽岡文山 黄釉柏小皿 二十客

江戸時代 文化・文政頃

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楽の了入や旦入の作で有名な柏の小皿です。

そっくりです。

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それもそのはず、文山は当時楽の写しで腕を発揮し・・・あまりに上手過ぎるが故に存在を抹殺されたような陶工なのです。

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裏側

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共箱です。



神楽岡文山

京都の岡崎村神楽岡の陶工で、楽焼の名工。

卓越した技術で、様々なやきものの写しを手掛け、茶碗でも本歌をしのぐ楽焼を数多く製作する。あまりの出来栄えに、本物と入れ替わっている例も多いと伝わるほど。


※ご成約済です。

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