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第33.5回? 十翔会 特別開催版のお知らせ。 [催事]

さて、明日からの土日は…

【十翔会】特別開催版

です[exclamation]




毎年、5月・11月の開催をしております、十翔会ですが…

昨年のコロナ渦により、刻々と変化する社会情勢や皆様の心境変化などにも寄り添うように開催できれば、と昨年の9月に特別開催版を行いました。

いつもより、やや小規模ですがその分内容を吟味した展示を行い、ご招待のみという形でしたが、ご好評を頂きましたので、今回は懐かしの…旧十翔会の会場であります、大阪美術倶楽部の本館(旧館) 二階全面を利用してのお届けです[exclamation]


準備しながら、我々も懐かしい気持ちになりましたが、メンバーは若干当時とは変わりつつもこの17年続いてるこの会は、ひとえに皆様のご贔屓あっての事と改めて感謝の念に絶えません。

昨年より、通常版も含めて「2日間開催」に短縮されておりますが、会場の片面全面解放、展示台の間隔配置、呈茶席⇒個包装&ペットボトルの休憩エリア、などの対策を講じて、できる限り安心してお楽しみ頂けますようにしております。

皆様のご来訪を心よりお待ち申し上げております?

当店のエリアの、ご紹介。

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七宝&香山

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2月~7月のお茶碗


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厳選の器


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珍しいものの数々~



当ブログを見てのご来場の方は、「藤井香雲堂」を受付時にお申し出くださいますようお願いいたします[ぴかぴか(新しい)]

お楽しみ方のアナウンスをさせていただきたく存じます。
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2021年3月6日~11日の新入荷情報です。 [新入荷]

じ、時間が足りません。。。。明日は十翔会 特別開催版の搬入と荷飾り日です。

全く、準備が出来ておりません。(+_+)


取り急ぎ、新入荷情報だけ、お届け致します。





大正~昭和初期 大原貫学 青貝平卓

江戸時代後期 三代 清水六兵衛 古清水色絵七宝 散蓮華 【20客】

江戸時代中期 樂 左入 木瓜彫牡丹 皿 (青・白) 【10客】

大正時代前期 初代 眞葛香山 仁清写玉章 香合 帝室技芸員印

明治末期~大正初期 初代 眞葛香山 眞葛窯青華龍之図 花瓶

大正後期~昭和初期 二代 眞葛香山 仁清意独楽 香合

昭和初期 二代 眞葛香山 巻物形山水之画 向付 【10客】

江戸時代後期 初代 清水六兵衛 雀 香合 銘「昔語」圓能斎 箱 五代極め箱

昭和初期 二代 眞葛香山 焼締地色絵夕顔之絵綴目型水指 香斎極め箱

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【永楽保全(善一郎) 染付竪唄香合】共箱 即全極め外箱 [永楽保全  Blue&White]

香合の、ご紹介が続きます☆


「染付」というものは、白い素地に酸化コバルト(呉須)を含む顔料で絵付けを行い、透明な上釉を掛けて還元焼成をして作られる磁器のことです。

もともとは染織用語から派生した言葉で、染め物が室町時代にはじめて中国から輸入されたときに、見かけが藍色の麻布に似ていることから日本で染付と呼ばれるようになりました。

中国では青花(華)・釉裏青と呼ばれます。


江戸後期の京焼では、奥田潁川が磁器に赤絵を施す作品を完成させましたが、染付はまだ技術がありませんでした。

瀬戸の磁祖といわれる、加藤民吉が染付の焼成技術を完成させてから遅れること5年、仁阿弥道八によって京焼で染付のやきものが為されました。

(↓ 当方ブログでのご紹介 ご参照下さいませ。)

https://koundo.blog.ss-blog.jp/2020-01-18


文化9(1812)年頃のことです。


そして、文化14(1817)年・・・紀州徳川家よりお庭焼へ招聘された際の功により「永楽」「河濱支流」の印を授かった永楽保全は、いよいよ野々村仁清の窯跡の地にて御室窯を築窯し、自身のブランドによる製作をスタートしました。

その頃から既に、染付作品を自在に製作しておりました保全が、自身の歴の中でも一番の熟成期ともいわれる・・・「善一郎」時代に製作した香合のご紹介です。




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【永楽保全(善一郎) 染付竪唄香合】

 共箱 即全極め外箱


幅   3.8㎝

高さ  4.2㎝

時代  天保14(1843)~弘化4(1847)年頃



型物香合 番付 【西三段 三位】


竪唄(たつばい)といいます。

唄貝を立てた形のことで、横唄香合とはまた違った趣があります。


染付と、吹き墨による絵付けで、これは向付での栄螺にも見られる組み合わせで、貝の意匠の際にどことなく・・・海を連想させる趣向なのかもしれません。


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シンプルですが、かわいらしさもあり。

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印は、この小さな造形的な香合に巧いこと・・・「河濱支流」印を押してます。

この印は特別作に使用されるケースが多いですね。


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善一郎共箱

天保14(1843)年から弘化4(1847)年のわずかな間が善一郎時代です。

三井家の庇護も深い頃です。

鷹司家から、「陶鈞軒」の号と印を賜ったのもこの頃です。

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即全(十六代)による外箱極めです。


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有名な、型ですが案外出物は少ないのです。


※御売約済みです。

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【楽 長入 交趾写大獅子 香合】 [楽]

私の密かなマイブーム?となっております、『香合』

ちいさな愉しみ、として造形物でもあり・・・性格的にもすごく好きなアイテムです。

晩年は、寅さんのトランクに香合だけ詰め込んで全国回りたい。。。などという妄想もあります。


本題へ参りましょう。(^-^;


型物香合というものは、中国の景徳鎮や漳州窯において、型を用い作られた小さな蓋物です。

元は茶道具とは限りません。蓋物、として生まれたものを茶人により見立て道具としてのものとしてスタートし、写され続ける中で定番化したものもあります。

なので、現代でいうと炉?風炉?という逆転現象のアイテムも存在しますが、そんなことはモノの本質とは関係ありません!

愉しんだ方の勝ち、だと思うのです。

などということが盛り上がった、安政2年(1855)に「形物香合相撲」の番付表が発表されました。
 
これは江戸・名古屋・京都・大阪・金沢の茶道具屋と数奇者さまたちによって作られたと伝えられ、名物香合の格付け一覧として、230点もの香合が掲載されています。

香合コレクションでは、当ブログでもちょくちょくご紹介しております、クレマンソーコレクションが有名ですね。

さて、本日ご紹介の香合は・・・なかなかのレア作品です。



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【楽 長入 交趾写大獅子 香合】


幅  8.5㎝×6.5㎝  

高さ 6.8㎝

時代 宝暦12(1762)~明和7(1770)年頃


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長入は楽の歴代の中でも彫塑的な才に秀でていると伝わり、香合や置物に特に優品があります。


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この、楽家の緑釉の良さ!


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長入は正徳4(1714)年生~明和7(1770)年没です。


長入が左入の長男として生まれ、享保13年(1728)七代吉左衞門を襲名。宝暦12年(1762)剃髪隠居して長入と号しました。


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これは、「大獅子」です。小獅子、中獅子に対して数は少ないものです。

番付では、「東一段目 前頭十段目」に配置されてます。


炭点前をするには大きすぎますが、飾り物としては見応え充分です☆


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内側に印があります。


身、と蓋に『△』が印が入ってます。

これは合わせる向きを示しているものです。珍しいですが楽焼であるが故にピッタリと作れませんので、意匠が分かりにくい場合には有用ですね。



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共箱です。



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やはり、このアングルからの造形と釉調がたまりませんね。


状態も良く、伝世しております。



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2021年2月19日~3月3日の新入荷情報です。 [新入荷]

先月は百貨店催事とかぶってしまい、新入荷が少なめでした。

今月は、『全集中、買いの呼吸、市の型』であちこちでめずらしいもの、探してまいりたく思います!


からの、第1弾です☆



〇大正~昭和初期

五代 清水六兵衛 染付兜 香合


〇大正~昭和初期

初代 久世久宝 切子 蓋置


〇明治36(1903)~45(1912)年頃

初代 眞葛香山 釉下彩薔薇の図 花瓶


〇天保14(1843)~弘化4(1847)年頃

永楽保全(善一郎) 染付竪唄香合 共箱 即全極め外箱


〇魚住為楽 砂張 建水


〇天保12(1841)~14(1843)年頃
永楽保全(善五郎) 紫薬梅形 皿(向付) 【5客】共箱 即全極


〇村田浩一郎 御本半使 茶碗


〇宝暦12(1762)~明和7(1770)年頃

楽 長入 交趾写獅子 香合


〇即中斎 一行 ”明歴々露堂々” 春芳堂

※商談中
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【仁阿弥道八 蛮磁水注(南蛮水指) 一閑蓋】 [幕末京焼]

出張と、催事で作品のご紹介がお久しぶりになりました。

たのしみにアクセス頂いてる皆様、申し訳ございません。(._.)


今回は、仁阿弥道八作品のお値打ち品のご紹介です。




南蛮焼と呼ばれるものは・・・中国南部・琉球・ベトナム・タイなど東南アジアの広い範囲で焼かれた焼き物で、素朴な風合いの焼き締めが特徴のものです。

16世紀頃より、元は生活用品であった壺等を見立てて水指や建水として使ったことから侘び茶人の間で人気を博したようで、それは千家茶道の発祥前からのことになります。


渡来品の流通が少なくなったことからの需要の高まり、からでしょうか・・江戸後期には南蛮の写しの茶陶の製作が行われました。


そんな中で、南蛮写水指の優品を生み出したのが、三重の亀山から粟田口へ移り修行の末に開窯をした初代高橋道八です。

マルチな才能を魅せた二代目に対して、実直な作行にて南蛮水指と楽茶碗の手練れな作行が注目されます。

それを受け継いだ仁阿弥も、南蛮水指の製作を行いました。

作風や、釉調も初代そのままに・・・南蛮の伝世品の優品の調子をうまく再現しております。




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【仁阿弥道八 蛮磁水注(南蛮水指)】


幅  16.3㎝

高さ 15㎝

口径 12.5㎝

時代 文政9(1826)年~天保13(1842)年頃




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なかなか、の時代感を出しております。

このざっくり加減は、出来そうで難しいものです。


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反対側より。


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内側


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底側


しっかり濡らして、使うのが土ものの水指です。 大切に使い込まれております。


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「道八」の書き銘もしっかりと。


仁阿弥の名を名乗っている時代の作品ですが、この時代でも道八銘との組み合わせをしております。


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蓋は塗蓋があつらわれております。

伝世している古南蛮水指も、口の狭い壺は”はんねら蓋”という素焼きによる摘み付きの蓋を作り合わせて使用され、口の広い壺は塗蓋を作り使われてきました。

きちんと、水指の口の若干の歪みに合わせて形成しております。

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13代の飛来一閑の作です。

明治末から大正期に活躍しました。



今回、お値打ち価格でのご紹介となりますファクターとなるのがこちらです。



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箱が、ヤケによる汚損があります。

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「蛮磁 水注」

(仁阿弥) 印 「道八」



薄くなっておりますがきちんと判別出来ます。


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蓋裏に四代目三浦竹泉の箱書がございます。

二代(父)、もしくは三代(叔父)が大変この作品の出来栄えを称賛していた旨が記されております。

ひょっとしたら、三浦家旧蔵かもしれませんね。


三浦家は道八家が二代目の時に五条へ移ってきた頃からの盟友になります。


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こちらは、2015年のサントリー美術館での展観に展示されていた芋頭形の仁阿弥作品です。


後の代の道八では、このような風合いは再現出来ておりません。


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小間で抜群に映えるのはもちろんですが、広間での運びでも。


無傷での伝世品です。箱の状態と南蛮写し故の水のしみ込み加減等はご了承下さいませ。



通常の三分の一ほどのお値打ち価格です☆


※ご成約済み


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