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【辻鉦次郎(凌古堂) 夜寒焼丸三宝 蓋置】 惺斎 箱 [おもろいで!幕末尾張陶]

『夜寒焼』、千家流の茶会に於きましても登場することのある、名古屋の国焼です。


「やかんやき」?と尋ねられる方もたまにいらっしゃいますが、「よさむやき」でございます。


夜寒焼、は『辻鉦二郎』によって、明治12年ごろ名古屋の古渡夜寒の里(現在の名古屋市中区金山)に窯を築いて茶器を製造したのが始まりです。

『辻鉦二郎』は嘉永元年に酔雪焼を創始した酔雪楼主人・辻宗衛(惣兵衛)の子として生まれました。

最初の頃は名品の茶道具の写しを製作していましたが、次第に日用品としての陶器や染付なども製作するようになりました。


夜寒焼 丸三宝蓋置 (4)-1.jpg


【辻鉦次郎(凌古堂) 夜寒焼丸三宝 蓋置】


サイズ 幅  5.5cm

    高さ 4.3cm


製作年代 明治12(1879)~大正9(1920)年

箱   惺斎 書付




表千家流では、『碌々斎』も『夜寒焼』を訪れ、自筆の茶道具を残しております。


『夜寒焼』は染付磁器の茶器を当初製作していたようであり、碌々斎の訪問もその頃のようです。

明治29年には、『辻陶器工場』を設立、磁器以外の、黒釉・鉄釉のものや、『夜寒焼』としては伝世品を見ることの多い『乾山写』のものなど多岐に広げていました。

この作品も、『乾山写』の部類に入ります。



夜寒焼 丸三宝蓋置 (6)-1.jpg


得てして、やわらかい感じの作風が特徴の『夜寒焼』でありますが、このフォルムはとても「流線形」が素敵なのです。

台部分の側面には、『早蕨』のような絵付けが在ります。


夜寒焼 丸三宝蓋置 (5)-1.jpg


『丸三宝』形というのは、元は『墨台』から発展したものです。

角の『三宝』形に対して『丸三宝』となります。

「輪」の形状が多い、「蓋置」の中では天板が平の形状なのがこの部類の特徴です。

釜の蓋の安定性は、輪形とは変わりませんが、棚に飾った時の見栄えや、天面の意匠で愉しめるという側面があるのです。

こちらも『千秋萬歳』の文字が記されております。



「せんしゅうばんざい」とは、長い年月の意で、特に永年の繁栄や長寿を祝う言葉として古く中国からもたらされ、単に幾久しいの意で用いたり、非常に嬉しい気持などを表わす語として用いたりしました。


しかし、そこから日本独自の意味も広がっていきました。

日本古代の信仰に根ざす、正月の祝福芸能の一つとして、中世陰陽師の流れをくむ唱門師が、正月の吉例として諸家の門に立ち、家運・長寿のほめことばなどをとなえて舞う人たちのことを指すようになりました。

この場合は、「せんずまんざい」、というようです。


中世の頃には、小松をかざす仙人ぶりの装束が、後には『風折烏帽子』に『素袍(すおう)』姿になり、扇を持ったシテ(太夫)がワキ(才蔵)の鼓に合わせて舞い、かけ合いで祝言を述べるというものも現れます。

そちらは、「せんしゅうまんざい」、だそうで。


いずれにせよ、「新春」や「めでたい」ということですね。(^^;




夜寒焼 丸三宝蓋置 惺斎 (7)-1.jpg


『夜寒焼』の乾山写、は京焼の琳派風とはまた違う風合いとなります。


グレーの釉薬はより明るめの柔らかい感じに、そしてやさしいタッチの鉄絵にて意匠付けがされます。

この作品は無銘のタイプですが、夜寒焼では有銘・無銘どちらも存在致します。

表千家家元が最初から注文した場合には無銘の傾向があると、みております。


夜寒焼 丸三宝蓋置 (3)-1.jpg


『惺斎』の箱になります。


辻鉦次郎は大正9年8月10日に亡くなられました。

夜寒焼の末期頃の、惺斎による注文品として一定数製作された作品でしょう。


夜寒焼 丸三宝蓋置 (2)-1.jpg

夜寒焼 丸三宝蓋置 (1)-1.jpg



幕末期の尾張陶の味わい深さから、明治に入っての・・・貿易を目指した「瀬戸焼」の緊張感あふれる展開や、国内の茶陶や民間用の陶磁器を目指した「夜寒焼」「東雲焼」「豊楽焼」「不二見焼」などの諸窯の・・・身近になったやきもの群の面白さ、というのもまた注目すべきところなのです。


夜寒焼 丸三宝蓋置 (4)-1.jpg


※ご成約済みです。

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【二代 眞葛香山 仁清意雪中竹ノ画 茶碗】 [宮川香山 眞葛焼]

ここ数日・・・かなりの寒さが続いてます。。。

もちろん、この度の能登半島地震での被災地の方々のことを、思いますと・・この程度で不平を言っていてはなりませんのですが、それでも・・


こういう時は、こういうお茶碗に一服点ててみて、寒中を愉しんでみましょう。




二代香山 雪中の竹茶碗 (4)-1.jpg



【二代 眞葛香山 仁清意雪中竹ノ画 茶碗】


幅    12.1cm

高さ   7.4cm

高台径  4.7cm

製作年代 大正後期

箱    共箱




香山のお茶碗では、意外と・・・冬の題材が少ないように感じます。

『勅題』の初代作品では有るのですが。


抹茶茶道の復権により、二代時代は茶道具が多く製作されます。

また、他のアイテムに比して・・・「茶道具」は、比較的他のやきものに対して、大事に伝世される傾向にありましたので、太平洋戦争の戦禍を経ても伝世している作品が多いのです。


さて、この作品です。

大正5年5月20日、初代が没します。

初代時代より、一緒に製作をしておりました二代は大正7年には、三越呉服店にて大きな襲名披露展を行いました。


その際には、あまりのラインナップの広さに・・・主催者側が、これは記録に遺さないと、ということで和綴じの作品集が刊行されたほど。

実際には、大正5年から昭和15年まで製作していた香山ですが、大正後期は『表千家』への繋がりなど千家茶道界へと活躍の場を広げた時期です。


二代香山 雪中の竹茶碗 (5)-1.jpg


一見、さらっとした絵付けのように見えるお茶碗ですが、『眞葛焼』の特徴に溢れたものです。

『松』の茶碗は、他の香山作品や他窯では「緑色」の松として描かれることが多いです。

しかし、この作品は笹、竹に積もる白雪がふかっと盛り上がり・・・

前夜から降り積もった新雪の明るさを感じさせます。

「金彩」を効果的に入れることで、水墨調の渋さとの対比を「琳派風」に表現しています。

それは、まるで・・夜の闇に月の光を浴びて浮かび上がる雪中の情景にも思えます。


二代は、京都画壇の画風のみならず、「大和絵」のテイストも嗜んでいます。

その合わせ技を持つ画人として・・・「狩野探幽」がいます。

17世紀に活躍しました。

狩野探幽.jpg

《雪中梅竹鳥図 名古屋城障壁画(上洛殿三之間)》


「余白の美」で知られる探幽の、こちらも積もりたての雪を金屏風に描いて、余白をもたせることでシン!としたその場の音までも感じる逸品です。

このお茶碗にも通じるものがあると感じます。


二代香山 雪中の竹茶碗 (8)-1.jpg

このお茶碗も余白部分があります。

『眞葛窯』の御家芸である『藁灰釉』により・・・仁清色よりやや青みがかった柔らかい色調になっております。


二代香山 雪中の竹茶碗 (6)-1.jpg


二代香山 雪中の竹茶碗 (7)-1.jpg


高台の形状は、『仁清意』とあってキリっと切り立たせております。


二代香山 雪中の竹茶碗.jpg


アップしてみます。

この「銹絵」による絵付けの感じは・・・祖父である『眞葛長造』のテイストそのものです。


二代香山、『半之助』の父は・・・早くに亡くなった『長平』であり、初代香山『寅之助』の長兄であります。

早世されたあと、寅之助の妻子として迎えられたのです。


そして、初代香山は長造の四男であった為、二代香山をは17歳しか年が離れておりませんでした。

そのことが、明治期の海外での眞葛窯の活躍と、窯の消滅迄・・・技術力の維持に大いに寄することとなるのです。




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【蒟醤 亀 香合 (啐啄斎 判) 吸江斎 箱】 [茶道具]

【2024年1月17日加筆】



「贔屓(ひいき)」というコトバ・・・普段から、何気なく使っているものです。

しかし、案外と由来は知られておりません。


それは、『贔屓亀(ひきがめ)』という『神獣』の存在から来ているのです。


その辺りの事情は後述するとしまして・・・


今回は、その『贔屓亀』を模した作品のご紹介です。



キンマ亀香合 (4)-1.jpg


【蒟醤 亀 香合 (啐啄斎 判)】 


幅    6.5cm x 6cm 

高さ   3.8cm

製作年代 江戸時代

箱    吸江斎 箱   駒沢利斎 作



とても、品の良い作品です。


『蒟醤(きんま)』により製作されております。



中国の『填漆(てんしつ)』技法が、中国の南方(四川・雲南地方)より・・タイやミャンマーに伝わり、現地の民工芸品として発展し、普及したものが『蒟醤(きんま)』と云われます。

その後、室町時代末期頃に日本に伝来し人気を博したのです。

日本に於きましては、そこから数百年の長き時の流れのあと・・・江戸時代後期に『玉楮 象谷(たまかじぞうこく)』により他の漆技術と共に完成され、以降「讃岐」のお家芸となり知られるようになりました。



竹や木、乾漆などで形成した器物の上に、漆を塗り重ね・・・『蒟醤剣』にて文様を彫り込みます。

その後、彫溝に色漆を埋め込み、表面を研ぎ出すことで文様を表現する技法です。

研ぎ出し方によりハッキリとも、味わい深くとも自在に表現出来ます。


語源は、タイ語の「キン・マーク」であり、噛むという意味の「キン」+「マーク」は檳榔樹(びんろうじゅ)の実を意味します。

現地では、清涼剤として檳榔樹の実と貝灰を混ぜ草の葉に巻いて噛む風習があり、

それらを入れる容器に施された線刻文様も『キンマ』と呼ぶようになったと言われております。


この作品は、そういった現地の実用美術品の渡来ではなく、江戸期に『盒子』として作られたものが渡来したものと思われます。



キンマ亀香合 (5)-1.jpg


愛らしいフォルムです。

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甲羅の紋様もイイ感じです。


「角」が生えております。「神獣」を模しております。


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平べったく作られております。

これには、意味があるのです。



『竜生九子(りゅうせいきゅうし)』という、中国の伝説上の生物があります。

それは・・・竜が生んだ九匹の子で、それぞれ姿形も性格も異なっているといいます。

各々の性格で、様々な場所で各々の活躍を見せますが・・決して、竜になることは出来ませんでした。

これを『竜生九子不成竜』といいます。


いくつか、それを解した書物が伝わっておりますが少しづつ違いもあるようで・・今回は以下の文献を引用致します。


『升庵外集』(楊慎, 1488~1559年)『天禄識余』の説


1. 贔屓(ひき)

形状は亀に似ている。重きを負うことを好む。


2. 螭吻(ちふん)

形状は獣に似ている。遠きを望むことを好む。


3. 蒲牢(ほろう)

形状は竜に似ている。吼えることを好む。


4. 狴犴(へいかん)

形状は虎に似ている。力を好む。または悪人を裁くを好む。


5. 饕餮(とうてつ)

形状は獣に似ている。飲食を好む。


6. (はか)

形状は魚に似ている。水を好む。


7. (がいさい)

形状は竜に似ている。殺すことを好む。


8. (さんげい)

形状は獅子に似ている。煙や火を好む。


9. (しょうず)

形状は貝にも蛙にも似ている。閉じることを好む。



(※6~9の漢字が、入力投稿するとエラーを起こしましたので、平仮名で申し訳ございません。)


今回の作品のモチーフは、『贔屓亀』なのです。


中国では、『贔屓亀』の石像が各地で設置されております。その後、朝鮮半島や日本にも広まったようです。

それらは『重たい柱』を背負った様子になっているのです。


hiikigame.jpg

各地に存在しますが、こちらが一番今回の作品に近いでしょうか?




『贔屓』は古くは・・『贔屭』という文字でした。

「贔」は「貝」が三つで、これは財貨が多くあることを表します。

「屭」はその「贔」を「尸」の下に置いたものであろ、財貨を多く抱えることを表します。

「この財貨を多く抱える」ということが、「大きな荷物を背負う」ということに繋がり・・・石像などでその様子が表され、「盛んに力を使う」「鼻息を荒くして働く」などの意味をもつようになったそうです。

「ひき」の音は、中国語で力んだ時の擬音語からきております。


長くなりましたが・・・なので、「重たいもの」を背負っているので平べったいのです。


そして、「龍の子」であったことから、頭に「耳」が生えているのです。



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「鱗」の紋様らしき意匠もありますね。


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この作品の蓋裏には、『啐啄斎(そったくさい)』の花押が在ります。


表千家8代目、『件翁宗左 啐啄斎(そったくさい)』 (1744生~1808年没)


寛政~文化年間頃です。


贔屓亀の文献が現れるのは1500年代前半になります。

作品の造りの丁寧さからも・・おそらく江戸時代前期頃に渡来、ないし注文したものと推測されます。


キンマ亀香合 (3)-1.jpg


箱は、表千家十代『祥翁 吸江斎(きゅうこうさい)』です。

おそらく35歳頃の筆でしょう。

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型取って仕立てられた『仕覆』が添います。


キンマ亀香合 (1)-1.jpg

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利斎は九代目でしょう。



キンマ亀香合 (4)-1.jpg


最後に・・・・「贔屓の引き倒し」という諺がございます。

「ある者を贔屓しすぎると、かえってその者の不利となって、為にはならない」

という意味であり・・・それは、『贔屓亀』の上に載っている柱の土台となる『贔屓』を引っぱると、柱が倒れるいうことから来ているのです!



さて、色んなキーワードが含まれたこの作品、如何様にもお愉しみ下さいませ☆



※ご成約済みです。


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【東雲焼 瀬戸釉 菱水指】 [尾張陶磁器]

さて、新春第2弾です!

先ほどの、『米禽焼』の元となった・・・『東雲焼(しののめやき)』のご紹介となります。


こちらも、お値頃作品ですので最後の方に販売価格表記致します☆



東雲焼 口四方水指 (1)-1.jpg



【東雲焼 瀬戸釉 菱水指】


幅    15.5cmx15cm

高さ   15cm

製作年代 明治~大正時代

箱    伝世箱




『横井米禽』が後に継承した窯が、この『東雲焼』です。


明治26(1893)年に、尾張藩の士族であった『木全年輝』が開窯しました。


茶器・雑器を製作する窯でしたが、全体的に「品のある」作行きのラインナップであった為、広い地域で愛用されました。

共箱作品が少なく、また「銘」が無いものも多数ある為・・・『東雲焼』と知られず作品が流れていることも多いように思います。


一番の人気は、『乾山』風の菱水指でしょう。

なかなか、古作の琳派風の表現がなされたものです。


その水指と「陶胎」を共通とする作品がこちらです。


裏側に回ってみましょう。


東雲焼 口四方水指 (2)-1.jpg


高取焼風でもありますが、瀬戸釉でしょう。


下部は轆轤のやさしい丸み、上部へ向かって末広になっていきつつ「菱形」へ展開するという複雑な形状です。

この、「凛」とした風格はなかなかのものです。


東雲焼 口四方水指 (4)-1.jpg


内側の「灰釉」は、『夜寒焼』等と似た感じであり・・・近隣の窯であった為、関連性があるかもしれません。


東雲焼 口四方水指 (5)-1.jpg


外側の釉薬と内側の釉薬を変え、底部は土見せになってる辺りは・・・瀬戸とも高取ともまた異なるアプローチです。

むしろ京焼の影響を感じさせます。


東雲焼の菱水指シリーズは代表的なものです。銘があるときは「東雲」印が左側に小さく押印されることもあります。

この作品は無銘のタイプになります。



『東雲焼』は名古屋市東古渡・・という、現在の『中区金山』地区に存在し、販売所は『末広町』という名古屋市科学館のある白川公園の側であったと伝わります。

販売所を別に設けてることから、数量を扱う窯であったことがうかがえます。


大正13(1924)年迄の31年程の稼働となりましたが・・・・その窯の火は、途絶えることなく『米禽焼』として継承されていくのです。



※ご成約済みです。





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【横井米禽 藤田家旧蔵写 安南蜻蛉茶碗】 [尾張陶磁器]

新春のスタートはお値頃品シリーズから参りたいと思います!



米禽 安南写茶碗 (4)-1.jpg


【横井米禽 藤田家旧蔵写 安南蜻蛉茶碗】


幅    9.3cm

高さ   6.9cm

高台径  6cm

製作年代 大正時代

箱    極め箱




『横井米禽(よこいべいきん)』の作品はその出来栄えと数の伝世品の多さで、茶人の間で愛用されております。

しかし、案外・・・ザクっとしか詳細は知られてないかもしれません。



茶道具商を営んでおりました『横井兼吉』という方が若いころから『石川柳城(いしかわりゅうじょう)』という名古屋の南画家に絵を習い、また・・・瀬戸や多治見の窯場に訪れ研究を重ね、明治期に広く製作した『夜寒焼(よさむやき)』にて技を習得したのです。


元が茶道具商であることから(魯山人もそうですが、古美術商を営む別の才能に長けた人は昔は色々といらっしゃったのです)、名品に触れる機会の多さが自身の研鑽に役立ったのです。


といっても、「観る」ことが出来てもそれを「手わざ」として発揮できるのはイコールではないことであり・・・そこは元来の「才能」と「センス」に拠るところが大きかったと思われます。


得意としたのは、なんといっても『伊賀』でありますが、続いて・・・・『御本』や『安南』です。

もちろん各種国焼きのうつしから染付に至る迄全てこなせました。


今回のご紹介は、『安南写し』です。



米禽 安南写茶碗 (4)-1.jpg


小ぶり、なお茶碗です。

お酒でも楽しめそうです。


米禽 安南写茶碗 (5)-1.jpg


色合いも絶妙なのです。


米禽 安南写茶碗 (7)-1.jpg




『安南焼』は、ベトナム地域北部より渡来したやきものです。


5,6世紀に始まったとされ、日本には桃山時代~江戸初期に入ってきました。


端正な形であり、『チョコレートボトム』とも云われる高台内が赤茶色になったものが最初に伝わったシリーズです。

それらが『お茶碗』であったかどうかは不明です。

高台の大きさや頑丈さ、高さから推測すると・・・ヘビーユースの使いやすさを重視した感じが致しますので、日用雑器なのかもしれません。


しかし、独特の風合いから日本では珍重されました。


徳川家に伝わる『紅安南茶碗』も有名です。


その後、それらを元に・・・より日本の茶人の好みに応じて「沓形」で高台内も「施釉」されたものを「注文」して輸入した作品群が登場致します。

『蜻蛉』や『人物』を描いたりして・・・古染付にもなんとなく通じる価値観・感性がうかがわれます。

遠州時代の流行が反映されているのでしょうか。

このお茶碗は、その後期の安南を写しておりますので、高台内はこのように。


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米禽作品は、「銘」のあるものと無いものが有りますが、その法則性は有りません。

また、価値の差違も無いのであくまで作品次第での評価となります。




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箱は極め箱になります。

大阪の豪商であった、『藤田家』所蔵の安南茶碗を模したもの、と記されております。



『米禽焼』は横井米禽が大正12(1923)年、38歳のとき(※一説には大正13(1924)年とも)に名古屋の『東雲焼(しののめやき)』の窯を譲り受けて稼働致しました。


次回は、その『東雲焼』の作品をご紹介致します。




【横井米禽】 明治19年(1886)生~昭和16(1941)年没



※御成約済みです。






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【2023年12月の新入荷&スケジュール】 [BASE215]

【2023年12月26日 新入荷・画像追加】






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年に二回‥という、イベントの予定でしたが諸事情にて今年も来年も「年三回」開催となるのです。

あ‥ちなみに、新体制でスタート致します『十翔会』も、2024年度より年二回+特別開催二回を整理いたしまして‥年に三回の固定となります。

3月、7月、11月の最終週の(金)~(日)の2.5日間の開催となります。

話を戻しまして。


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特別価格、並びに最後の新入荷を取り揃えて、皆様をお待ちしております[ぴかぴか(新しい)]


※終了致しました! ご来場戴きました皆様、誠に有難うございました。




【名美歳末数寄の市】

1998年に始まった名古屋美術商協同組合、名古屋美術青年会が主催する「美術品正札即売会」です。美術商が厳選した品物を懇切丁寧な接客により提案しており、皆様にご好評いただいております。

品揃えも珍しい生活骨董から近代絵画・工芸まで多岐にわたり、特にお茶道具は単価1万円ほどのお求めやすい道具から本格的なさび道具まで多彩にご用意いたしております。

また、お気軽に入札いただけるチャリティー入札も開催いたします。

入場は無料でございます。ご家族お友達お誘い合わせの上、1年を締めくくる名美歳末数寄の市へ、ぜひお気軽にお越しくださいませ。

当店の陳列エリアのご紹介です[ぴかぴか(新しい)]

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食器ゾーン

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茶道具ゾーン


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チャリティー入札


2023年
 
12月 9日(土)  午前10時~午後5時

12月10日(日)  午前9時30分~午後5時

(チャリティー入札 両日午後4時開札)


会場 名古屋美術倶楽部 2・4階

主催:名古屋美術青年会


⇒ 終了致しました。ご来場頂きました皆様、誠に有難うございました。





【新入荷情報】


〇大正末~昭和初期 大原貫学 青貝細工 水指棚

大原貫学 水指棚 2個目 (1)-2.jpg

※売却済みです。




〇大樋年郎 魚紋 皿 【10枚】

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○青木木米 倣呉州赤絵 升盃 金継有 伝世箱

木米 倣赤絵 升盃(金継ぎ) (2)-2.jpg


10月に入手した個体に近似した作品がご縁が有りました。

古くに金沢に渡っていたものですが、当店が所持してる作品が呼んだ感じです。[わーい(嬉しい顔)][あせあせ(飛び散る汗)]

値段は‥十分の一です(笑)

しかし、作品の希少性や魅力は変わりません☆


※ご成約済みです。



〇大正初期 初代 眞葛香山 乾山意大黒天図 徳利 【一対】 無地箱


※ご成約済みです。



〇西村象彦 栖鳳写銀縁 銘々盆 【5枚】


※ご成約済みです。


〇六代 川端近左 轆轤目(溜・青漆)盃 【2個組】

近左 盃 (1)-2.jpg

※御成約済みです。



〇五代 川端誓近左 蔦蒔絵 大棗 鵬雲斎 箱


※ご成約済みです。




〇古膳所焼 耳付 茶入 惺斎 箱 不仙斎箱 追銘 延命

古膳所焼 茶入 (7)-2.jpg


※ご成約済みです。



〇瀬戸 茶入


※ご成約済みです。



〇大正時代 大垣昌訓 松竹梅蒔絵置霜塗 面々盆 【10客】

大垣昌訓 銘々盆 (1)-2.jpg

金沢の巨匠、昌訓です。木地形成の上品さといい・・・塗といい最高のものです。

置霜塗、というのは昌訓が開発したイジ塗のような技法です。


※ご成約済みです。



〇萬古九郎 萬古焼仁清写紅葉画 小皿 【10枚】 1枚小そげ

萬古焼 小皿 (4)-2.jpg

大正頃の萬古の窯です。洒落た意匠です。


※ご成約済みです。



〇大正時代 横井米禽 藤田家旧蔵写 安南蜻蛉茶碗

米禽 安南写茶碗 (4)-2.jpg

グッとくる、上がりです。在銘。




〇2000年作 八代 十三軒吉向 御本手 辰茶碗

吉向 龍茶碗 (2)-2.jpg

来年にどうぞ!お手頃品でございます。


※売却済みです。



〇1988年作 八代 十三軒吉向 龍凧童 茶碗

※御成約済みです。



〇大正時代 東雲焼 鉄釉口四方 水指

東雲焼 口四方水指 (1)-2.jpg


小ぶりで使いやすい水指です。


※ご成約済みです。



○平澤九朗 織部沓鉢 六十一翁

DSC01729-2.jpg

むしろ、大脇差建水のような形状です。

もちろん、預け鉢にも。

出来映えは抜群です。



※ご成約済みです。



○中島来章 掛け軸 嵐山図 (桜)  千種有功卿 讃 丹波守藤原秀雅 箱


幕末の平安四名家に数えられる円山派です。眞葛長造とも親交が深く茶碗に絵付されてる作品も
多く伝えられます。


※商談中です。



○山下甫斎 吉野絵煮物椀 10客


一客の畳み付きに小ソゲと、数客の内側に使用感はありますが出来立てのような見栄えです。


※ご成約済みです。




○五代 川端近左 倣根来菊茶器 堀内宗完 喜寿好み 七つの内

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有名な菊茶器の形状を近左がリメイクして、宗完さんが好まれたものです。

意外と、あまり見かけない作品です。



※ご成約済みです。



○竹影堂 一閑写折溜銘々盆 【十枚】

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一閑張りの折溜盆を、銀にて再現した銘々皿です。

洒落ております。



○正木惣三郎 正木焼志野 筒茶碗 惺斎箱

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35年間、蔵に収まったまま世に出なかった作品です。

正木の志野でここまでの名品はなかなか有りません。無理を言って出して頂きました!


※ご成約済みです。




○八代 白井半七 雪竹之画向付 【十二客】 2客削げ在り

DSC01756-2.jpg



※ご成約済みです。



○須田祥豊 仁清写扇面茶碗


※御成約済みです。



【12月のベーススケジュールです。】


2日、3日 『東美正札会』 東京美術倶楽部

5日 ×

6日 オークション 大阪南美術会館

7日 オークション 大阪美術倶楽部

   ベース 午後~ 予約有り

8日~10日 名古屋出張

9・10日 『数寄の市』 名古屋美術倶楽部

12  ベース   
13  ベース ×
14 ベース 午後 △
15 ベース 午後 ×

18 ベース 午前中のみ

19 オークション 大阪美術倶楽部
20 オークション 名古屋美術倶楽部
21 オークション 京都美術倶楽部

22 搬入

23・24 『大美正札会』 大阪美術倶楽部

26 ベース
27 ベース 午後 ご予約有
28 ベース 午前のみ







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【朝日焼 八代目長兵衛 茶碗 十五代極め箱】 [幕末京焼]

幕末期の京焼をよく取り扱う当店ですが・・・意外に、抜けておりますのが『朝日焼』だったりします。


小堀権十郎の箱書があったりするモノは何度か扱いましたが、基本的に・・・朝日焼は、きちんとした代特定が難しく、ほとんどが茶碗の雰囲気や箱書きによって伝世し、流通していることが多いものです。


『遠州七窯』の中でも、「本当に」遠州に認められた由緒正しい窯である『朝日焼』です。


初代『陶作』は慶長年間(1600年頃)に開窯しており、家康や秀忠の時代。

小堀遠州の指導により、茶陶の製作を中心としていたようです。

そして「朝日」の2文字を頂き、また・・・2代目『陶作』(初~3代は同名)の時には遠州の三男の『権十郎』により直筆を頂戴したと伝わります。

寛永年間の野々村仁清に先んじて、当時としては珍しい「押印」の窯となったのです。

江戸初期の三代目までは大いに茶の湯が町衆に迄浸透し、世の中も平和であった為に朝日焼も人気を博したようですが、その後・・4代~7代までは不遇の時代であったようです。

舟守など、他の仕事をしながら細々と作陶していたという話です。



そして、『八代目 長兵衛』の時代。

御所の出入りを許されることとなり、公卿庭田家の庇護のもと朝日焼の復興を果たすのです。


慶安年間(1648~1652年)頃に一時廃絶し、文久1(1861)年に再興されたという説(そうすると9代となるのですが、窯元にて8代よりと公言されております)もありますが、いずれにせよ200年近く表舞台から遠ざかったというのは間違いなさそうです。



今回は、その朝日焼の「中興の祖」となった八代目の希少な作品をご紹介致します。


朝日焼(八代)茶碗 (4)-1.jpg


【朝日焼 八代目長兵衛 茶碗】


寸法    幅12.5cm 高さ6.4 高台径 4.5cm
 
製作年代  文政8(1825)~嘉永5(1853)年


箱     伝世箱 15代朝日豊斎極め外箱



やや小ぶり、のお茶碗です。

しかし、今の時代でスタンダードとなりつつある・・・「各服点」(かくふくだて)の濃茶用としては、抜群の風合い・サイズなのです。

案外・・無地の小ぶりな茶碗というは見つかりにくいモノです。



朝日焼(八代)茶碗 (5)-1.jpg


さすが、再生を果たしたというだけあって、八代目作品は見事な茶陶を実現しております。

形状の端正さ、口造りの綺麗さ。


朝日焼(八代)茶碗 (9)-1.jpg


外側の轆轤目もミドコロが有るのですが、内側の方はさらに魅惑的なのです。


ここで、伝世箱を見てまいりましょう。


朝日焼(八代)茶碗 (3)-1.jpg

朝日焼茶碗

山代国宇治にて

産す

朝日印 右にあるは

婦るき(古き)手なり



朝日焼(八代)茶碗 (2)-1.jpg


甲書きの方は、「朝日 茶碗」「瀧津瀬」


『瀧津瀬』は、水が激しく流れる浅瀬や滝壺、または瀧自体を指しますが、『万葉集』や『古今和歌集』にも登場する言葉です。

10世紀後半に日本初の長編といわれる、『宇津保物語』という・・のちの『源氏物語』の完成に大いに影響を与えたものにも・・・藤原の君による歌で、「滝津せにうかべるあわのいかでかは淵せにしづむ身とはしるべき」と詠まれております。


朝日焼(八代)茶碗 (6)-1.jpg


お茶を頂いた後・・・内側を見ていると、まるで引き込まれそうな、「激しい流れ」を感じます。


『目跡』(めあと)ですら・・・まるで流れの中を泳ぐ『魚』たちにも見えてくるのです。


昔の人の、「銘付け」は粋なものですね。


朝日焼(八代)茶碗 (7)-1.jpg


古朝日や楽山焼によく見られる、『長石』の嚙み込みもいやらしくなく、手に馴染むように収まってます。

『竹節』高台の造形や、高台内の削りも素晴らしいものです。


朝日焼(八代)茶碗 (8)-1.jpg



今では『朝日』印を代々使用しております。

『朝』の一部が『卓』となっているものは権十郎より拝領した印ですので、「2代目」とする向きがあります。

しかしその他は・・・全て『朝日』ですので、代の特定は伝世品の収集と研究をされております窯元以外は難しいのではないでしょうか?

茶人・道具商は箱書きを頼りに推定していることが殆どと思われます。

逆に、そこまで重要視する必要が無く・・というか、むしろ初期の江戸前期と思いたい、という向きが研究の深化につながらなかったという気が致します。


いずれにせよ、江戸時代に入り・・・茶道の公家から武士、ひいては町衆にまで伝播する中、『宇治茶』の人気の高まりはブランドとしての高級化につながり、同じ宇治の地の『朝日焼』もまた・・・高級茶器の産地として認識されるようになったのです。

100年程での衰退、そして200年もの停滞、その後の200年の始まり・・の息吹を感じる、茶碗のご紹介でした。



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朝日焼(八代)茶碗 (1)-1.jpg


極め外箱です。



今回の作品も・・・写真ではうまく魅力を再現出来ませんでした。

実物の方がずっと良いですよ。(^^;


※御成約済みです。




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【永樂保全 河濱焼無地 茶碗】 [幕末京焼]

「気づき」というものがあります。


当店では、新たに、手にした作品はまず、べースにて展示し、研究を行い・・その後、惜しみなく展示会に投入するのですが、それには「訳」がございます。

作者とか、作品の「説明」というのはすぐに出来ますが・・・それでは「本質」はまだ見えておりません。

そして、自身の経験や知識というのは、大したこと無いもので。

「解った」つもりにはなっているもので、「その先」にあるものを知りたいのです。


ベースで展示しておりますと、お客様の眼や同業者の眼に触れることで、気付いてないことを知らされたり、またじっくり対峙することで見えてきたりします。

多数お越しになられる「展示会」でもしかり。


年齢にかかわらず、経験や知識を積まれた方からのアドバイスや、お話してる中で自分の中で閃いたりすること等も多々ございます。

そして、これまた年齢や性別にも関係なく、特に知識お持ちでない方の曇りの無い眼で見て頂いた際の感想とか意見・・というのがまた、真理をついてることがあるものです。


当店の営業スタイルならでは、の双方向コミュニケーションが作品の理解を深めてくれるものと有難く思っております。


そういう、過程で・・最初の自己評価以上に、お客様の評価が高かった作品のご紹介を致します。


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【永樂保全 河濱焼無地 茶碗】



サイズ 幅   10.7cm
    
    高さ  8.3cm

    高台径 5.3cm


製作年代 嘉永2(1849)~3(1850)頃

箱   共箱 而全極め添え書




嘉永元年、永楽善一郎を名乗っていおりました保全は、「やすたけ(保全)」へと号を変えます。

それは、その後7年の間に続く苦難の旅路のはじまりでした。


嘉永3年10月に江戸へ向かうのですが、その直前である嘉永2~3年頃、滋賀県琵琶湖畔である、膳所の地で作っていた作品群があります。


「河濱焼」(かひんやき)


京焼や中国陶磁器の「写し」の専門であった永楽保全が、おそらく・・・唯一、国内他地方のやきものを意識した「国焼」に挑戦したものです。


元は、「絵唐津」にインスピレーションを受けたようなテイストで、堀内家の5代目である「鶴叟・不識斎」の還暦を記念した製作であったと思しきもので、不識斎自身の雅味あふれる鉄絵による絵付けが施された保全の手によるゆがみを持ったお茶碗が中心のやきものです。

当方も好きなやきもので、よく扱うのですが・・・・

今回、ご紹介するのは「絵付け無し」の個体なのです。


保全 河濱焼無地茶碗 (6)-1.jpg
 

スッキリした感じです。

形状やサイズは、非常に手に馴染むモノで、「茶碗」として秀逸なものです。

正面はややへこみを持たせております。


保全 河濱焼無地茶碗 (9)-1.jpg


反対側です。


保全 河濱焼無地茶碗 (11)-1.jpg


口造りや茶溜まりも、非常に点て易いようになっております。

この、大きく回り込むような轆轤での造りの大胆かつ、見事なこと。


保全 河濱焼無地茶碗 (13)-1.jpg


高台周りもよく作られております。


保全 河濱焼無地茶碗 (14)-1.jpg


箆目、による削り出しの妙が冴えております。


保全 河濱焼無地茶碗 (16)-1.jpg


保全 河濱焼無地茶碗 (15)-1.jpg


「河濱」銘です。



保全 河濱焼無地茶碗 (1)-1.jpg




保全 河濱焼無地茶碗 (3)-1.jpg


甲書きです。


保全 河濱焼無地茶碗 (4)-1.jpg


保全の共箱となります。


通常は、「不識斎」の箱のみとなり、保全の共箱は存在しません。

それ故にこの個体は、不識斎の絵付けが無い為に共箱が存在し、希少なものとなります。

また、筆跡により保全時代の最初期と判断出来るのです。


17代永楽の隠居号である、「而全」の極めが添え書きされております。

おそらく、この保全筆跡を見慣れてない方もいらっしゃる為に、わざわざ付けたのでしょう。




保全 河濱焼無地茶碗 (5)-1.jpg


「河濱焼」は古来より珍重される為、高値で流通がされていたので基本的には伝世品は荒れていないモノが多いのです。

共紐や、添え書状も現存することも有ります。

さて・・・話を最初に戻しましょう。


このお茶碗は、私としましては・・・不識斎の画によるお茶碗を見すぎていたせいで、逆に物足りなく思っていた作品でした。


確かに、茶道具商や道具数寄の男性方には、私と同じような印象を持たれている様な方々が多かったのです。

しかし、裏腹に・・・年齢を問わす、女性の方々のこのお茶碗への評価の高さは目を見張るものがありました。


そういう方々のお話を伺っておりますと、このお茶碗で見えていなかったモノがどんどん見えてきました。


大きさ、重量、いやらしくなく、それでいて綺麗にかけられた釉薬、造り手の目線から見た場合は、轆轤の引き方から薄さの造り、そして箆での形成や高台造りにいたるところの秀逸さ。


経験や欲目で目が曇っていたことを気付かされたのです。


保全 河濱焼無地茶碗 (8)-1.jpg


そして、不思議なことに、このお茶碗は、その魅力をきちんと写真では収められないことが出来ないということも気づいたのです。


X(ツイッター)やインスタグラムが苦手な私でありますが、まだまだブログも甘ちゃんなのです。(^^;



※ご成約済みです。



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『2023年歳末 東美正札会』のご案内です[exclamation] [催事]

東京美術倶楽部恒例の‥『東美正札会』が明日・明後日と開催されます。


先ほど、準備が整いましたので‥当店の出品エリアをご紹介致します。

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『2階 茶室』  高級品コーナー

いつも通り‥お庭を望むゾーンをご用意戴きました。

保全、即全の食器、江戸中期の茶道具三点‥伊部、谷焼、原叟。



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『4階 20室』

国焼系統を中心に、書付道具も表千家三点、裏千家三点、ご用意してます。


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皆様のご来訪を心よりお待ちしております!


日時 2023年12月2日(土) 10~18時

         3日(日) 10~16時

場所 東京美術倶楽部

入場無料


当店以外の商品のご紹介、お取り次ぎも承っておりますので、
御気軽にお声がけ下さいませ!



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『2023年11月』の新入荷情報&スケジュールです。 [BASE215]

【2023年11月29日 新入荷情報 追加】



『第39回十翔会』に多数のご来場を頂き、誠に有難うございました!


新たな体制での11社揃った初開催は、久々にボリューム感のある会場となりました。

来年からは、『年3回』での開催として生まれ変わります。

どうぞ、引き続き宜しくお願い申し上げます。


さて・・・十翔会撤収からそのまま、東京への荷造りと、名古屋でのオークションへの準備でした。

間に、一日・・・私の誕生日を挟みまして、本日名古屋にて・・最後の売買が完了です。


明日から、東京入りです☆




++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++



ようやく、体調も完璧となって頑張っております。


ブログご覧頂いております皆様方から、ご心配メール等を頂戴しました。有難うございました。(^^;


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先日、名古屋出張の前に・・・奈良のお客様のところへ、修理預かりに伺った際にホンモノの「正倉院」を。

なかなか、感動的だったのです。

「正倉院”展”」の方は、大勢の方々が熱心に詰め寄っておりました。

美術、的な要素というより・・・1400年もの太古のロマンに対する興味なのでしょうね。




【2023年11月の新入荷】



〇大正初期 初代 眞葛香山 呉祥瑞意六角形 向付 【5客】遺作箱

真葛香山(初代) 祥瑞意六角形向付5 遺作箱01-2.jpg

祥瑞の向付は、久しぶりです。

初代では特に珍しいものです。大正初期頃の作品ですが、眞葛窯に遺されており二代により箱を仕立てられました。


※ご成約済みです。


〇永楽和全 於九谷 呉須赤絵 升杯

和全 於九谷升盃 (4)-2.jpg

なかなかの、味わいです。サイズは大き目ですよ!


※御成約済みです。


〇藤原雄 備前窯変 花入 人間国宝

藤原雄 備前花入 (2)-2.jpg

雄、仕入れるの・・・4年ぶり?5年ぶり?でしょうか。

これは、今まで見た中で一番好きです! 




〇樂 慶入 桐ノ画 菓子皿 碌々斎 自画

慶入 碌々斎自画菓子皿 (4)-2.jpg

さらっとした皿(苦笑)、ですが・・なにか惹きつけるものがあります。

『喰籠』がメインの表千家流ではありますが、敢えて・・・この菓子皿に三つ盛りで正客様に出してみたい!と思わせるものです。

碌々斎が、自身で絵付けをしております。


※ご成約済みです。


〇戌午年 中村宗哲(尼宗哲) 雪花銀蒔絵 四方菓子盆 惺斎好 五ツ之内

尼宗哲 雪花銀四方盆 惺斎好み  (4)-2.jpg

オーセンティックな茶道具です。引きすぎず、足しすぎず。。。品格です。


※売却済みです。


〇中川浄益 七宝鳳凰耳 柄杓立 惺斎 十五ノ内

浄益 杓立 (5)-2.jpg


これは、もはや『鑑賞用』の『美術品』です。

浄益最盛期の作品ですね。

小ぶりな杓立です。


※ご成約済みです。


〇吸江斎 茶杓 八景之内 山市晴嵐 名取川埋木ヲ以て 

吸江斎 八景之内 茶杓 (6)-2.jpg

とても、粋な表流のお道具持ちの茶人の蔵です。(某宗匠の高弟という話です)

銘も全て、凝ったものばかりでした。



※ご成約済みです。



〇即中斎 三つ節茶杓 『三吉野』 正玄下削

即中斎 茶杓 三吉野 (5)-2.jpg


※ご成約済みです。



〇蒟醤 亀 香合 (啐啄斎 判) 吸江斎 箱

キンマ亀香合 (5)-2.jpg


以前、目の前に表れつつも・・ご縁が無かった作品です。今回はようやく手元に来ました!



〇明治41(1908)年 夜寒焼 麦藁手蓋置 碌々斎好 箱

夜寒焼 蓋置 碌々斎 (2)-2.jpg


丁寧に、花押の朱書きと夜寒の書き銘も揃っているのです。


※ご成約済みです。



〇鵬雲斎 一行 『嘉辰令月』



※ご成約済みです。


〇明治4(1871)~35(1902)年頃 樂 慶入 萩釉 茶入 淡々斎 箱 (共箱無)

慶入 萩釉茶入 淡々斎 (5)-2.jpg


※ご成約済みです。



〇十四代 坂倉新兵衛 萩 鶴菱皿 【6客】


新兵衛 菱皿 (6)-2.jpg

「樂」で有名な意匠です。

数の調整用にも。 もちろん、新兵衛作品の方が丈夫です!


※売却済みです。


〇初代 矢口永寿 染付写橋の絵 千代久(小向付) 【10客】


初代永寿 橋之絵千代久 (3)-2.jpg


小向付です。

形状や絵付けがなかなか良いのです。 重ねることも出来ます。


※ご成約済みです。


〇賀集珉平 二代 黄南京柘榴に鳥絵 鉢

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※ご成約済みです。


〇幕末期 永樂和全  染付桔梗 酢猪口

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※御成約済みです。


〇文久二年 奥田木白 萩薬 手塩皿 【10枚】

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※売却済みです。


〇幕末~明治初期頃 奥田木白 橋弁慶 置物 無地箱

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※ご成約済みです。


〇幕末~明治初期頃 奥田木白 松竹梅 赤絵蓋置

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〇樂 宗入 赤 菊皿 【5客】直入極め箱

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※ご成約済みです。



〇江戸時代後期 眞葛長造 模仁清雉子 小茶碗 共箱・香斎極め外箱

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※ご成約済みです。


〇永楽即全 仁清写菊 茶碗 鵬雲斎 箱

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※売却済みです。



〇五代 真葛香斎 金襴手腰捻 茶碗 鵬雲斎 箱

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※ご成約済みです。



〇大西清右衛門(浄心) 唐銅唐草 建水 鵬雲斎好み 箱

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※御成約済みです。


〇大正11(1922)年 二代 眞葛香山 仁清意紅葉 香合 九ツノ内 木津宗詮箱


以前にも扱ったことのある、とても洒落た意匠の香合です。

元は野々村仁清の本歌があるらしいのですが・・・


※御成約済みです。


〇大正末~昭和初期 大原貫学 青貝細工 水指棚


これまた、以前取り扱ったものと同手になります。

前の個体は、『大阪歴史博物館』での『大阪職人図鑑』という展観に展示された後、販売してしまいました。(^^;

前回のものより、半額以下のお値打ちで入手出来ました☆


※売却済みです。


〇河井武一 灰釉鉄流 角皿 【12客】


なかなか、使いやすい形状・色合いです。


※ご成約済みです。


〇大樋年郎 魚紋 皿 【10枚】


丁度いい、中皿です。 先々月に亡くなられた10代大樋さんの作で、襲名前は『魚』や『鳥』に因む意匠を多く作られておりました。



〇樂 旦入 柚味噌 皿 【5客】2客継ぎ在


2客が大きく銀継ぎされておりますが、3客が無事です。超お値打ち価格なのです。


※御成約済みです。


〇覚々斎(原叟) 茶杓 銘『萬歳』 玄々斎箱 即中斎箱

少し短めで、少し太め、の数奇者好みの茶杓としてのミドコロがある作品です。

共筒に、玄々斎の箱が添い・・・外箱に即中斎の箱となるものです。

※御成約済みです。



【11月のスケジュール】


1~5 金沢出張

3(金・祝)、4(土)、5(日) 『金美特別展』


6 オークション 於 大阪南美術会館 ×
7 オークション 於 大阪美術倶楽部 ×
8 オークション 於 東京美術倶楽部

9~11 奈良出張& オークション出張 於 名古屋

14 ベース
15 ベース 
16 ベース 10:00 1件予約有
17 ベース
18 ベース × 

19 オークション 於 大阪美術倶楽部
20 オークション 於 名古屋美術倶楽部
21 オークション大会 於 京都美術倶楽部

22 ベース

24~26 『十翔会』 於 大阪美術倶楽部

27 ベース ×

29 オークション 於 名古屋美術倶楽部
30~12月3日 東京出張






↓【終了しましたイベントです】

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金沢を中心とする有名美術商31店が一堂に会し、 厳選された美術品を各商店ごとに展示即売いたします。

会 期 / 令和5年11月3日(金/祝)、4日(土)、5日(月)
     10:00~18:00(最終日は16:00まで)

会 場 / 金沢美術倶楽部 金沢市上近江町61

併 設 / 11月3日(金/祝)~4日(土) チャリティー正札会
     11月5日(日)14時 記念特別講演会「茶の湯とは何か」

入場料 / 無料

支払方法 / 現金、クレジットカード
      Admission Free. Please Pay by cash or credit card.


*満車の場合は近隣のコインパーキングをご利用ください。
隣に近江町ふれあい館駐車場がございます。
(割引券等はございません)





当店、この秋ツアーのテーマであります、『うつしもの、うつくしきもの』。

ご好評を頂戴しており、次々とご縁を頂戴しつつ・・・新入荷も次々有ったりと継続しております。


この金美がラスト、でございますので何卒、ご高覧の程をよろしくお願いいたします!

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積載量は、半分程で出発です!

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道中‥回転寿司と、温泉へ寄りつつ‥


某学芸員様からのお薦めで、『小松市立博物館』と『錦窯展示館』へ

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九谷焼と関西のやきものの関連性を追求したマニアックな特別展示でした。



三田焼や、湖東焼、の九谷焼との関連性や写し物の近似‥などが実物を取り揃えて比較されております。

また、再興九谷焼や粟生など‥つい、古九谷やとんで八十吉ばかりなところでない、江戸後期の熱い名工・名窯の紹介も素晴らしいものでした。

徳田八十吉の生家も初めてでした[ぴかぴか(新しい)]


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今回は、6月の名美アートフェア仕様のリファインバージョン。

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落書きは、さらに東京より加速しております。[わーい(嬉しい顔)][あせあせ(飛び散る汗)]


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次の落書きアートは、来年6月迄お預けなのです。

(というか‥来年度は、ブース催事は2回しか無いのです。)




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